こんにちは、ぼくのミライの相棒。【歌い手】【めいちゃん】 (ページ6)

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ありあわせた物で手際よく酒のお供を作ってくれた

めちゃくちゃ美味い

人に作ってもらえるのが久しぶりで幸せ。

『あー最高めっちゃ美味い』

「ふは、良かったぼくも食べる」

隣に座って頬張りぐびぐびとお酒を飲む

「うん、うま」

『めっちゃ手際いいね〜』

「まぁまぁ、焼いて盛り付けてただけだよ」

『洗い物もしながらとかだったし

うちのとこスタッフで来て欲しいレベル』

「それはみんなに相談だな〜」

『えーだめかなぁ』

雑談混じりにお酒を飲み進めた

少しずつ気分が盛り上がっていき

当然意識も遠のいていった

「れーん、大丈夫？」

『んー大丈夫じゃないねーうんー』

「少し寝ていいよ、今日朝からだったんだもんね」

『うん、でも帰らないとAに迷惑だから』

「それなら最初から部屋入れてないて」

自分の中で葛藤している最中に

意識がログアウトしていった。

『A…ね、ねたらごめん』

「いいよ、おやすみ」

体にふんわりと暖かいものが被さった

恐らく毛布を掛けてくれたのだろう

完全に堕ちた

「おやすみ、れん」

ハッと意識が戻った

寝てからまだ2時間しか経っていなかった

周りを見渡しAを探す。

手元に何やら暖かい感触

「んん…」

ソファから降りて座ったまま寝ているAがいた

頭が手に乗っていた

そっと手を外し、ゆっくりAを抱き上げソファに乗せた

『もっと食った方がいいよA…』

と小さくぼやきながら毛布をかけた

初めて見る寝顔だ。

再会してから恥ずかしくてしっかり顔を見れなかったが
やはり綺麗な顔立ちをしている

そりゃステージにも映えるわと思いながらサラッと髪を撫でた

あ、やべアウトかなこれ。まぁバレなきゃいいか黙っとこ

髪を撫でていた手にAが顔を擦り寄せて来る。

思わずドキッとした

「んーれん…？」

うっすらぼんやりこちらを見てきた

『あ、ごめん A寝てていいよ』

「うん…れん、ごめんね」

『大丈夫大丈夫、いいよ』

謝罪をされた意味がわからなかったが

全てを許した

むしろこの状況はボクが謝るべきだろうな

憧れている人がこんな近くで気を許して寝ているのなんて

正直ボクじゃなかったら危なかっただろう

他の人じゃなくて良かった。

『…オレだけならいいのにな。』