めいちゃんといろいろ。

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「吸って？...吐いて、ふぅ〜」
「ぅ、ふぅ、っは、」
「そうそう、できるだけゆっくりね、」


できるだけめいちゃんの呼吸に寄せて。

しばらくすると呼吸が落ち着き泣き止んだ私は視界がハッキリとして、めいちゃんが心配そうに私を見つめていたことに気づいた。


「やっと目合った」
「ごめ、」
「ねぇ、謝らないで」


顔を包まれて瞼から涙の跡を辿るめいちゃんの手。
膝おいで？、なんて言われ、体勢を変えてお互いの肩に顔を置くとまるで子供を寝かしつけるかのように体をゆっくり揺らし始める。


「随分泣いたじゃん」
「私が全部ダメだったから、いいの」
「まぁ上手くいかない日もあるからね、わかる」
「めいちゃんいて良かった、もう消えようとか、変なこと考えてた、」


たまたまめいちゃんが来てたけど、もし家に居なかったら？
あのまま柵を見つめて、どうなっちゃってたんだろう。


「そしたら俺も消える」
「めいちゃんはだめ、」
「Aは良いとか無いから。ずっと俺と一緒にいるの！」
「ずっとかぁ、優しいね」
「当たり前じゃん、だからだめだよ」


流れるように私の欲しい言葉をくれる彼は、器用だと思う。


「上手くいかなくても頑張ってるだけでえらいし、泣けるのもえらいよ、いきててえらいからね」
「そう、かな、」
「めいちゃんが言うんだから間違いないって、ね？」


顔を見合わせて微笑むめいちゃんは大丈夫だよ、と諭すように囁いた。
すっかり柔らかな雰囲気に飲まれて、気づいたら涙も呼吸も落ち着いて体も温まっていた。


「疲れちゃったねぇ、明日休みでしょ？ベッド行こ」
「でも、お風呂とか」
「全部明日でいいっしょ、ほら腕、」


めいちゃんの首に腕を回すとふわっと体が浮き、びっくりする暇もなく背中にひんやりとしたシーツの感触。


「俺スーパー暖かいから、あっためてあげる」
「人間ほっかいろ、」
「A専用だよ、ほら〜ぎゅ」
「ぅ、ぐるし、い」


潰れるぐらいに抱きしめられる私をみてげらげらと笑う。


「あー元気になってよかった、どうしようかと思った」
「めいちゃんのおかげだよ、ありがとう」
「どんなAでも良いけどさぁ、やっぱ笑ってるAが一番好きだから、」


いつだって幸せにしてくれるのはめいちゃんで、私と一緒に幸せになってくれるのもめいちゃん。


「これからもAのこと笑顔にさせるよ、ずっと」


静かに優しいキスを落とす。

まるで誓いの言葉に誓いのキスをされ、幸せな眠りについた。

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