Isolde (ページ14)

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5 - 救世主はページ14

Doyoung side

アイドルスター陸上選手権大会、通称アユクデ。2019年旧正月の今回は、NCTからは俺らイリチルだけ。ウィンウィンがいなくて相変わらず少し寂しいけど。

そんなやる気のない、寂しい俺らに、かわいいゲストがふたり。

TY「先生が、良かったら見ておいでって言ってくれたんだって…ね？」

JN「お邪魔します。今日は頑張ってください！」

「頑張ってください…」

先生のお気に入りのルデだから、先生が行っておいで〜ってマネヒョンに車を出させたのも納得できた。人が多いのが苦手らしいルデは朝から宿舎の玄関で駄々を捏ねて行かない行かない言ってたらしいけど、ジェノに背負われてマネヒョンの車に乗せられてからはずっと拗ねてるみたいで今もジェノの隣で唇を尖らせてる。

「わたし、緑似合わないのに」

JN「そんなことないよ。ほら、きちんとチャック閉めて」

「オッパがやって」

JN「仕方ないなあ」

不貞腐れてジャージを脱ごうとするルデの手を止めて首までチャックをあげたジェノ。口まで隠れちゃったルデのジャージをジェノがくいって直すと、上の方でシズニがきゃああって悲鳴をあげた。俺、ジェノのこんなお兄ちゃんしてる姿に感動なんだけど…。

YT「ルデちゃま、暇やったら俺らの応援して〜」

「は、はい…？」

オッパ、ってジェノの腕を掴んだルデはユタヒョンに言われたとおりメンバーが出てるのだけしっかり見てるし、小さく声も出してる。頑張れ〜の意味なのか、右手をずっとぶんぶん動かしてる。

「がんばれ〜」

JN「あ、ほら。ルデが応援したからユタヒョン一番だよ」

どこから入手したのか、ちゃっかり俺たちのグループのペンライトを持って応援するルデは、ジェノにそうあやされて嬉しそうに笑った。モニターに映るユタヒョンを口を開けながら見てる。

TY「ルデちゃん、お腹すいてない？大丈夫？」

「だ、大丈夫です」

JN「…」

TY「すごくお腹の音、聞こえるけど…」

JN「ルデ、朝何も食べてないでしょ」

TY「え？！控え室戻ろう、僕しばらく出番ないから連れて行くよ」

綺麗な顔と薄いお腹に似合わないような、ぐう〜って音が聞こえて。恥ずかしそうに下を向いたルデに、ジェノが追い打ちをかけるように朝ごはんを食べてないなんて言うから、テヨンイヒョンもジェヒョニヒョンもルデの腕を掴んで控え室に連れていこうとしてる。