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Ryosuke side
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ナースステーションに向かって伊野尾ちゃんを呼んでもらう。
何度も通院する間に"先生"なんてつけない間柄になった。
「あ、山田じゃん。久しぶりー」
「伊野尾ちゃん、また迷惑かけてごめんね…」
「そんな気にしないで！あ、でも大ちゃんの怪我は俺の守備範囲外だから高木呼ばなきゃなー」
のんきにそんなことを言いながらPHSで高木先生を呼ぶ伊野尾ちゃん。
「談話室に来るって。一緒に行こ？」
「うん。」
途中で会う看護師さんに愛想を振りまきながら歩く伊野尾ちゃんは病院内で噂になるほどのモテ男らしい。
「あ！伊野尾くん！」
「高木！良かったー、談話室なんてめったに行かないから途中で会えて…」
「あ、後ろの方が山田さん？」
「そうそう！大ちゃんの保護者さん。」
そう言われるとこちらを向いて
「大貴くんの担当をしました、高木です。ギじゃなくてタカキです。」
と、挨拶してくれた。
「あ、ありがとうございます。えっと山田です？」
「ほら高木ー！山田緊張しちゃってるじゃん！」
「え！？俺のせい！？」
「あ、いえすいません…」
「大丈夫だよ山田！高木はこう見えてめちゃくちゃ優しいから。」
確かに外面はめちゃくちゃヤンキーっぽくて怖い。
｢あ、えっと高木先生、大ちゃんのことについてなんですけど…｣
｢あぁ、大貴くんのことね。伊野尾くんこのあと仕事ある？｣
｢んー無いかな。｣
｢じゃあ山田さんも俺といきなり2人だと緊張しちゃうと思うから伊野尾くんも一緒に行こ？｣
｢やっぱ高木は優しいねぇ！｣
伊野尾ちゃんが言ってくれた通り、見かけによらず優しい人なのかもしれない…
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作者名：きゃらめるらて | 作成日時：2020年9月21日 22時
