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Le passé de Kei
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｢大ちゃーん…？｣
松本先生と病室に入ると、大ちゃんはもう起きて抑制を取ろうと必死にもがいてた。
｢ぁ、いのちゃん！これ、これやぁなの。｣
｢松本先生、どうしますか？｣
｢うーん、今ならいいよ。｣
｢大ちゃん、良いって。よかったね｣
｢伊野尾は一応見学だからね？｣
｢あ、はい…｣
松本先生は抑制を外して、俺をベッドの隣の椅子に座るよう促してきた。
｢あ？大貴くん？僕は松本潤っていいます。今日は伊野尾先生がね、ちょっと体調が悪くなっちゃったから代わりに来たんだ。｣
｢まつ、も…と？いのちゃ、いたいいたい？｣
｢伊野尾は元気だよ。｣
｢いのちゃ、がんばってたから？｣
｢え？｣
｢だいちゃんね、いのちゃんがんばってるのしってるよ。いのちゃん、きょう、たおれちゃったんでしょ？｣
「どこでそれ聞いた？」
「まいさんがいるところ！！」
舞さんがいるところ…？
「松本先生、多分ナースステーションです！」
「なるほどねぇ」
ここに来て、大ちゃんと話して。
「いのちゃん、だいじょぶ？だいちゃんわるいこしてごめんなさい……」
「大ちゃんは全然悪くないよ！！俺のせいだから。」
「だいちゃん、いいこしてればいのちゃんたおれなかったのに、、、ﾋｯｸ…ごめ、、、なさぁｯ……」
大ちゃんにまで心配かけてるのかぁ
「大ちゃん、本当に大ちゃんのせいじゃないよ。」
「ひぅｯ、、でもぉ……」
「大丈夫。大ちゃんのせいじゃない。」
何回も言い聞かせるように話す。
大ちゃんは悪くない。
人を頼れなかった俺が悪いんだ。
あのとき、俺が人を頼っていれば……！！
「寝ちゃいました…」
「ん、そっか。」
「俺、やっぱり人を頼りたい。大ちゃんにまで心配されて… もう倒れたくないです。大ちゃんは気がついていますよね。無理してても大ちゃんに余計心配かけるだけです。」
「そうだねぇ」
人を信用するのは難しい。
一回裏切られた恐怖を知った俺は、それをもう一度感じることに怯えていたのかもしれない。
松本先生は、そこから俺のことを心配してくれた。
精神科でも孤立することなく働けている。
俺の心配は杞憂だったとそこで気がついた。
「松本先生、俺変われてますか？」
「伊野尾はまじで変われてるよ。俺のこと、こんな頼ってくれるなんて思ってなかった。」
今でも松本先生は俺の尊敬してる先生。
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作者名：きゃらめるらて | 作成日時：2020年9月21日 22時
