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Le passé de Kei
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｢ん…ぇ？｣
起き上がるとそこは病室。
ナースコールを握らされていたからそれを押してみた。
すぐに来る看護師と医者。
｢伊野尾先生！？大丈夫ですか？？｣
｢いや…大丈夫だけど…｣
聞けば軽い栄養失調と睡眠不足で倒れたのだという。
｢伊野尾先生、あなたは無理をしすぎてます。休んだ方がいいですよ。それと、仕事量が1人でこなしきれる量じゃない。誰かに代わってもらった方が……｣
｢そんなことっ！！！｣
｢…？｣
｢人を信用したら、また裏切られるかもしれない。俺は1人でできます。こんなところで寝てる暇なんてない。5時間分、取り戻さなきゃ。｣
｢ダメです。精神科のほかの先生と相談しました。今の伊野尾先生を戻すことはできません。｣
｢大ちゃんは！？俺は大ちゃんの担当医です。｣
｢それに、人を信用してみてもいいんじゃないですか？？｣
｢……できません。｣
｢…そうですか。｣
｢もういいですか？仕事あるので。｣
｢3日は安静にしててください。仕事は他の人に回しています。｣
｢なんでっ！！！！｣
｢だいきくん…？でしたっけ？その子のことは松本先生に任せてあります。彼は信用できますよ。｣
｢ダメです！本当に…… 俺は働けます。｣
｢伊野尾先生。あなたはきっと裏切られて人は信用しない方がいいと思っている。けど、1回だけ信用してみませんか？松本先生のことを。大貴くんもあなたの元気な顔が見たいはずです。｣
｢でも…！｣
｢大貴くんの診察の時に会うことは許します。｣
｢……分かりました。｣
そのとき、松本先生のことは信用できるかもって思った。
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作者名：きゃらめるらて | 作成日時：2020年9月21日 22時
