Fleur d'oranger (ページ30)

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Kei side
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「山田！大ちゃん落ち着いた？」

「ごめん…全然落ち着いてくれない…」

確かに、大ちゃんは俺も山田も怖がっているようで。

「大ちゃーん？伊野ちゃんきたよ。」

「まま！！ママきちゃ、…」

「ママね、今居ないの。だから大ちゃんが出てきても大丈夫だよ？」

「やっ」

そう言って布団にくるまる大ちゃん。

「んー、大ちゃん、こっちおいで？俺とお話しない？」

「……」

「俺が嫌なら山田でも良いんだけどなぁー」

「……」

「どお？ちょっとお話するだけ？ね？」

「……」

全然動かない…

いや、微かに動いて入るんだけど。

布団にくるまってるから自.傷とかしてても気が付けないんだよね。

「ぃ…、、、」

「んー？」

「ぃたいこと、、」

「しないよ。」

「まま、…」

「俺はママじゃない。」

「いのちゃ…？」

「そうだよ。」

大ちゃんの顔も表情も見えないけど、安心できるように優しい声で話しかける。

山田も不安そうにこっちを見つめてる。

「だいちゃん、、、だいちゃんね、いのちゃ…すき。」

「うん。ありがとう。」

ひょこっと布団から頭を出した大ちゃん。

「お布団から出れるー？」

「ぅん…」

「んー？どれどれおいで。」

「……」

大ちゃんは少しずつこっちに来てくれた。

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