Fleur d'oranger (ページ25)

今日:21 hit、昨日:5 hit、合計:79,574 hit

・ページ25

Daiki side
.

｢あの、ぼく、、しょうがい、、、？あるかもしれないけど…みんなと、なかよく、、したくて、、、」

頑張って絞り出した声は震えていて。

クラスの中で1番背が高い男の子がこっちに向かって歩いてきた。

「山田さぁ、まともに話せないのに仲良くするとか無理だろ。お前は特別支援学級にでも行ってたら？」

ケラケラと笑いながら話される。

「みんなもそう思わねぇ？？」

同意を求めるようにクラスに問いかける彼。

それに対してニヤニヤしながら同意する人、囃し立てる人。

でも、僕の耳には何も入ってこなかった。
すぐにでもパニックになりそうな心を落ち着かせる。

「僕、みんなと仲良くしたいだけなのに……！！」

「おうおう怒ってんの？まぁお前ちっせえし俺に喧嘩売っちゃっても勝てないと思うけど？」

そう言いながらバシッと頭を叩かれる。

「いっ…」

思い出されるママとの記憶。

『お混なんか必要無かった！』

『ほんっとうに何もできないんだね！！このバカ息子！！』

『死.んじゃえばいいのに。』

「ゃ…ごめ、、ごめ、なさい…、ぼく…いいこ、しま…」

耳を塞ぎながら床に座り込む。

目の前ではみんなが慌てていて。

「はぁ…ひっ、ふぅ…、、、ごめ、、、も、…ぃゃ、だ、か…らぁ…、、」

うまく息ができない。

耳の奥でママが叫んでる。

そんな中、誰かが僕のことをぎゅっと抱きしめてくれた。

.