Fleur d'oranger (ページ24)

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Daiki side
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お昼を食べ終わってからランドセルにプリントと教科書を全部しまって。

みんなが掃除をしている時間に教室に向かう。

6年生の教室は4階にある。

今まで1階の保健室にしか登校した事の無い僕には少し遠く感じた。

相葉先生とは直前で別れて1人で歩く。

教室に来る頃にはもうお昼休みに入る直前だった。

ガラガラと音を立ててドアを開けるともう掃除の終わったクラスの子が僕の事を見てくる。

｢誰？転校生！？｣

｢えぇ！転校生来てるの！？｣

クラスの子の話題は僕になった。

｢でもさ、こいつ小さいし転校生なんかじゃないだろ。｣

｢確かにー！｣

｢でもさ、山田くん？だっけ？来てない子いるよね！｣

｢あー、なんか先生が言ってたかも。｣

俺を抜いてトントンと進んでいく話に思わず怖くなって服の裾をギュッと掴む。

｢でもさ、山田って障害者なんでしょ。｣

不意にそんな言葉が聞こえてきて。

｢ぼく、、、｣

｢え？山田なんか言った？｣

｢ぁの、えっと、…｣

｢こいつもしかして喋れないわけ？｣

｢やっぱり障害者なんじゃん。｣

怖い。

喋ろうと思ってもみんなが僕に関して話している。

僕は普通にみんなと話したいのに。

話したいことはいっぱいあるはずなのに、文として組み立てられずに消えていく。

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