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Ryosuke side
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｢ええとまず大貴くんの傷についてね。｣
高木先生と伊野尾ちゃんと向かい合って座る。
｢大貴くんの傷自体はそんなに深くなかったけど、動脈まで傷つけてたからそこは焼いて止血しました。｣
｢焼いて…？｣
｢はい。ただ腕には2本、太い動脈があるんですけどそのうちの1本を焼いてしまいました。なので、実質大貴くんの腕の動脈は1本になってしまったと思ってもらえれば。｣
｢それって…大丈夫なんですか？？｣
｢日常生活を送る上ではそんなに問題はないかな。｣
｢良かった…｣
｢ですが、あまりにも寒いところに行くと血の巡りが悪くなってしまうので控えてもらえればと思います。｣
｢スキー場とかって連れていかない方がいいですかね？｣
｢心配でしたら辞めた方がいいと思います。｣
動脈が無くなったと聞いた時には驚いたけど、別にスキーなんかは行かなくても大丈夫だろうし大ちゃんにも説明すれば分かってくれるだろうからそんなに心配はしていない。
｢それから、傷が少し治ってきたらエコーで腱を損傷していなか検査しなきゃいけないので同行をお願いします。｣
｢腱が切れちゃったんですか！？｣
あまりにも突然のことでびっくりした。
｢いえ、切れたかは検査をしないと分かりません。今はギブスで固定していますが、親指が動かないと切れているかもしれないので。｣
｢分かりました…｣
検査をして腱が切れていたら…なんて考えてしまう。
大ちゃんのことだから力任せに切ってしまったかもしれないし。
そんなことを考えていると急に
｢伊野尾くんからも言うことあるんでしょ？｣
高木先生がそう言った。
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作者名：きゃらめるらて | 作成日時：2020年9月21日 22時
