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Ryosuke side
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「りょーすけ、今日、学校行きたくない。」
「そっか、じゃあ光くんとお留守番しててね。」
きっと昨日の夜に「学校に行ってみようかな。」って話していたから、そのことを気にしているんだろうな。
大ちゃんは学校でもいじめられた経験があるみたいで、それがトラウマとなって今は月に1〜2回だけ学校に行っている。
たまに学校に行ける体調の良い日は遅刻して光くん行ってたりしてるけど、やっぱり辛いことのが多くて保健室で溜まっていたテストを少し受けて帰ってくるらしい。
……着替え終わった大ちゃんは、ご飯を食べる気も無いみたいで寝室からトテトテと歩いてきてソファーに座りながらテレビのリモコンに手を伸ばしていた。
平日の朝で、幼児用の番組はいくつかやっている。
もうテレビに夢中な大ちゃんを横目に洗濯カゴに入っている洗濯物を畳み始めた。
思ったより多いなぁなんて考えていると、ピーンポーンとインターホンが鳴る。
「え、今7時半！？」
俺の声に大ちゃんは驚いていたけど、そんなこと気にしている場合じゃない。
「あ、光くん今鍵開けるね。」
そうインターホン越しの光くんに話しかけて鍵を開ける。
先に作っておいたお弁当を会社用のリュックに詰め込んで、ネクタイを締めた。
玄関の鍵は予め解除してあるし、あとは光くんに大ちゃんを任せて仕事に行くだけ…
「山田！大ちゃん！おはよー！」
「あ、ひかくん！！！」
「おー大ちゃん朝から元気だね。」
毎日7時半には家に来てくれる光くん。
最初は緊張していた大ちゃんも、今ではすっかり仲良くなった。
「ごめん、光くん！大ちゃんまだ朝ごはん食べてなくて、キッチンに置いてあるから電子レンジでチンして食べて！！」
「はいよー！山田いってらっしゃい！」
「りょーすけいってらっしゃい！」
「うん。行ってきます！」
後ろで二人、仲良く話しているのを聞きながら家を出た。
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作者名：きゃらめるらて | 作成日時：2020年9月21日 22時
