Fleur d'oranger (ページ1)

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#朝ページ1

Ryosuke side
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「大ちゃーん！もう朝だからね。起きてください！！」

「んん…まだ、」

「早くしないと光くん来ちゃうからさ…」

少し強めに大ちゃんのことを叩いてみると目を擦りながらやっと起きてくれた。

「おはよ、大ちゃん。」

「ふふっりょーすけ、おはよ。」

日中も幼いけど、朝は特に幼く見える。

身長も同じ学年の子に比べたら低いし、体重だって驚くほど軽い。

体には消えることのない数々の跡。それは親から受けてきた虐.待の証拠。

精神的に耐えられなくなった大ちゃんの心は、3歳から5歳の間を行ったり来たりしていて。

今でもよくお母さんのことを思い出してはパニックになってしまう。

そんなことをボーっと考えているともうぱっちりと目を開いた大ちゃんが

「ひかくん、もう来ちゃうかなぁ」

と言って我に返る。

「ん、来ちゃうかも！急いで着替えてご飯食べようね！」

「はぁい」

予め用意しておいた大きめのTシャツと半ズボンを渡した。

出かけるときは傷跡を隠すために長袖を着せることが多いけど、家にいるだけなら半袖を着ることが多い。

「今日ね、ひかくんとお絵描きするのぉ」

「その絵、帰ってきたら見せてほしいな〜」

「うん！」

大ちゃんが幼い頃に大切にしてもらえなかった分。

今からでも色々経験さあせてあげようと誓ったのは今からほんの数年前のこと。

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