悪戯開始！ ページ6
準備を整え、秘密の部屋から出ると多くの警備員が巡回をしていた。
「…ざっと見ても30人はおるな。人数は圧倒的に不利」
どうする？と聞いてきたシャオロンに元気よく応える。
『任せて！今日のためにしっかり調合してきたから』
手の中にある毒々しい色のポーションを見せるとメンバーの口元が三日月を描く。
「今回はどんな効果なんや？なぁ早く投げて！」
特に楽しそうな顔をしたゾムがフードの下の目を輝かせながら早く早くと急かしてくる。
「狙うなら一番分かりやすくて広いとこっすね。通信は妨害するんで。Aさん、準備できてます？」
『ん、いつでも良いよ！』
「じゃあ一番人が集まるのが…10秒後っすね、よーく狙って……今や！」
ショッピくんの誘導通りの場所にポーションを思いっきり投げる。
床に叩きつけられたポーションの中身はそこかしこに散乱して効果をもたらす。
『ふふ。今回は一瞬でも吸ったら即退場。特製催眠ポーション！良い子はもう寝る時間だよ』
催眠ポーションを吸った警備員がバタリと倒れると心配した他の警備員が駆け寄ってきてポーションを吸う。負の連鎖だ。
ポーションの残留時間が終わる頃には殆どの警備員が床に倒れて眠っていた。
「A！今回のポーションの出来もバッチシやないか！！」
コネシマがバンバンと背中を叩いて褒めて(？)くれる
『あは、ちょっと痛い。まぁ今回のは前の改良版だからね！一瞬でも吸えば朝まで起きれないよ！』
「はぇ〜流石っすわ〜まぁ残りのやつは俺達でもどうにかできるやろ。ありがとな。お前ら！Aに負けてられへんよ！続くで！」
トントンの声で全員が飛び出す。
全員がそれぞれの好きな所に行き、イタズラをする。
「Aちゃーん！ここにミラーボール設置してみぃひん？」
『何それ！絶対面白いじゃん！やるやる！』
鬱が何故か持ってきていたミラーボールを設置し、コンセントを博物館のやつに刺す。
明日の朝に気づいたとしても電気代かかるだろうなぁ！
『んーと…あ。これちょっと嫌だなぁ。消しちゃお。エミさーん！筆ちょっと貸してー！』
「はい！これで良いですか？」
『うん、ありがと！よっ…と！』
「これは…」
『…血盆地獄と石女地獄だってさ。酷いよ、これじゃあ殆どの女の子が落ちちゃう』
地獄の様子が描かれた一枚の絵に上から大きくバツ印を描く。
『流石にイラッときちゃって…男尊女卑が激しかった昔だとしても…これは違うよ。だから正すの』
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作者名：一 | 作成日時：2022年12月14日 12時
