全員集合 ページ5
夜7時半。
真っ白なワイシャツ、胸元には大きな灰色のリボン
真っ黒なパンツスーツを着て、髪を解き、白猫の面を被れば
今夜もこんな世の中に異議を唱える為、仲間が待つ狂った町へと出かける。
昨日予告状を出していたからか、博物館の周りは警察で固められていた。
でも、この程度の警備なんて私達にとってはその辺の鍵を開けるよりも容易い。
するりと音もなく入り込み、皆がいるであろう部屋へと走る。
『ごめん、遅れた？』
「いや、Aが2番や。ちゃんと準備の為に早く来れて偉いなぁ。あいつらにも見習って欲しいわ」
はぁ。とため息をついたトントンは珍しく豚の被り物を脱いでいた。
『トントンのお顔見えてるの珍しーかも』
「そか？まぁまだあいつら来てへんし、水分補給すんの楽なんよ。」
『たしかに。あれちょっと大変そうだもんね。』
「まぁ慣れればそうでもないで？さて…そろそろ…」
トントンが時計を確認すると何人かが続いて入ってくる。
「ッス。ワイ3番目でしたか。」
『ショッピくん〜こんばんは〜』
「Aさん。お兄ちゃんって呼んでくれてええんですよ？」
『昼の町中でだけですぅ〜』
「ふーん！来たぜ！」「皆さん集まってますね」
「おぉ、ゾムとエミさんか。よぉ迷わんかったな」
「ゾムさんに案内して貰ったので…」
「エミさんな！俺がこっちや言うてんのにすぐどっか行くんやもん！」
『あは、介護されてら』
「まだそんな歳じゃありませんから！」
「お、だいぶ集まっとんな。」
『ロボロ〜昼にプロテインパンチョコ味食べたけど美味しかったよ〜』
「ホンマ？！いやぁ嬉しいわ！次に作るやつどんな味がええかな。Aの意見も聞かせてな？」
皆でわいわい話をしていると予告した時間が刻々と近づいてくる。
トントンがぴりぴりしながら最後のカウントダウンをする。
「5…4…3…2…1…「「「セーフ！！」」」アウトですぅ！！この遅刻魔共が！」
最後に滑り込んできた鬱とコネシマとシャオロンがまたお説教を受けていた。
『相変わらずだなぁ』
「Aちゃん…ｹﾃ…ﾀｽｹﾃ…」
鬱がか細い声で助けを求めてきたので助け舟を出してあげることにする。
『まぁまぁトントン。反省してるみたいだし、全員揃ったし、時間だし。そろそろ始めよ？』
「…Aの言う通りやな。お前らAに感謝せぇよ。ほな…始めよか」
20:00 全員集合完了
さぁ、最高の娯楽を届けに行こう
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作者名：一 | 作成日時：2022年12月14日 12時
