君に愛の衝撃を！【d!】 (ページ23)

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スカイブルーのお医者さんページ23

ひとらんさんと初めて会った次の日、私はとある病院に来ていた。
病院と言っても鬱のところではない。ひとらんさんに教えてもらった【しんぺい神さん】に連絡したところ、このこじんまりとした小児科に来るように言われていたのだ。本日休診と書いてあるドア。そっと開けるとカランコロンと鈴がなる。

「はーい、初めまして。君がAちゃんだね。」

白衣姿で、水色の髪を纏めた男性が迎えてくれた。

『初めまして。Aと申します。……貴方が、しんぺい神さんですか？』

「うん、俺です。君の話はひとらんらんから聞いたよ。まだ若いのにポーション制作できるなんて凄いねぇ。」

にかっと笑ったしんぺい神さんはかなり背が高い。見上げるようにしながら会話を続ける。

『いえ…まだまだですよ。えと…』

「あぁ、ごめんね。そのポーションの事で来たんだもんね、座って話そうか。」

奥に案内され、給湯室のような所で向かい合い、お茶を出してもらった。緑茶のいい香りがする。

「で、Aちゃんが来た理由は［味方側の能力を強化できるポーションを作りたい］…だったよね？」

『はい、相手の妨害用に睡眠、鈍足程度なら作ったことがあるんですけど…能力強化となりますと…治験も難しいし…』

「うーん……そうだよね…性質的にも真反対の物を作る訳だから…ちょっと待っててね。」

しんぺい神さんが少し席を外し、数分後に何冊か厚い本を抱えて戻ってきた。

「お待たせ〜。このへんの文献とか役に立つかも。俺にはよく分からなかったし、あげる！」

『…良いんですか？！』

「うん、俺が持っててもホコリ被るだけだし。有効に活用してほしいな。」

『ありがとうございます！』

お礼を言うと大きな手でわしゃわしゃと頭を撫でられた。

「いーのいーの。君はもっと色んな人に頼るべきだよ。」

『善処します…』

私の言葉に、若いなぁ。と笑いながらまた頭を撫でられた。
その後も少しお話をして、昼頃にお暇することにした。

『では、私はそろそろ。文献、ありがとうございした。』

「こちらこそお喋りに付き合ってくれてありがとね〜。アイツらによろしく〜。」

『はい！それでは。』

家に戻り文献を開く。文献には回復、暗視、俊敏など能力強化のポーションの作り方や材料があった。
しかし、私には手に入りそうに無いものだ。兎の足とかどうしろと？
頭を抱えていると、ひとらんさんの言葉を思い出した。あの人なら…。

私はすぐにとある人に電話をかけた。