君に愛の衝撃を！【d!】 (ページ18)

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朝を迎えてページ18

Aside

朝起きると身体が痛い。頭が痛い。喉も痛い。目も痛い。何なんだこの四重苦。
置かれた状況を確認すると、身体が痛いのは服そのままで眠ったから。頭痛は二日酔い。喉と目は昨晩泣いたから。
ご丁寧に布団が敷かれ、その上に寝かされていたようだ。…誰が運んでくれたんだろ。お礼言わなくちゃ。

リビングに行くと皆が雑魚寝していた。
お腹に布団をかけなおしてから朝ご飯の準備を始める。
昨日のお味噌汁を温め直し、お米を洗って炊飯器のスイッチオン。
おかず…おかずがない。
冷蔵庫の中から卵とウィンナーが見つかった。朝ご飯には十分だ。
卵をあるだけ割って、出汁をぶちこみ全部卵焼きにする。分厚くてふっかふか。
すると、出汁のいい匂いで1人起きてきた。

「んん…A〜。おはよぉさん。」

『おはようロボロ。朝ご飯できるから皆の事起こしてくれる？』

「ん〜…わかった。先に洗面所借りるわ…」

眠そうに目を擦りながら洗面所へ向かっていった。水の音が聞こえる。

「ふぅ、さっぱりしたわ。あいつら起こしてくるな。」

『うん。よろしく〜』

「オラァ！いい加減起きんかい飲んだくれ共！！Aにだけ朝の用意させてんとちゃうぞ！！」

その後、ロボロの大声のお陰で皆が起きた。一気に家中が騒がしくなる。

「大先生〜いい加減鏡貸してや〜」
「ｼｬｵﾁｬﾝ…後5分待ってや……」
「ゴミ捨て行ってきますね！」
「待てエーミール！お前だけで行くと絶対迷子になるやろ！？行けぇゾム！」
「任せてくれぜトントン！！」
「おはようございます先輩。めっちゃ頭痛いんでデカい声出さないでくださいね。」
「お…おう。分かった。」

それぞれが身支度を済ませたあと、掃除や家事を手伝ってくれる。
ありがてぇ…一人暮らしで手の回らない所があるからこういうの本当にありがてぇ…
感謝を込めながらご飯を作り終え皆を呼ぶ。

『みんなー！ご飯できるよー！』

そう言えば皆素直にテーブルについてくれた。各々いただきます。と言って真っ先に味噌汁に手を付けだす。

「はぁ………沁みるわぁ……」

鬱が最高に幸せそうな顔をしている。

『二日酔いの時の汁物って格別だよね…』

そうやって穏やかな朝を過ごしていた時、あることを思いだした。

『…予告状出さなきゃじゃん』

その一言にトントンが「あ゛」という顔をする。

「…せやった。次どこにするよ」

「俺歴史館がええなぁ。甲冑ありそうやし」

ゾムが卵焼きを頬張りながらくひひと笑う。