問題じゃなくてだらしない ページ6
「ねぇAちゃん。」
「はい。」
美しい少女は恐る恐る口を開く
「私も、バレー部のマネージャーしたいって
言ったら…嫌、かな。」
可愛らしい少女は笑顔で答える。
「はい。大歓迎です。私のお仕事が減るしお仲間が増えます。」
「そっか、ありがとう。あ、でも鉄朗…」
美しい少女は不安そうに
自分の想い人の名前を呟く。
「何か問題でも？」
「だって、私信用されてないだろうし、別れちゃったし…鉄朗嫌がらないかな。」
それに対し可愛らしい少女は言った。
「先輩のお名前って、確か
「そうだけど…何で知ってるの？」
「黒尾先輩です。あの人いっつも椿が椿がって。
この前なんて白い椿の花言葉知ってるか？って聞かれたのでいいえとお答えしたら
「完全なる美しさ」と「至上の愛らしさ」なんだぞ！俺の彼女はフルネームで白井椿ていうんだけどまさに名が体を表してない？！って言うんですよ。
惚気ばっかで嫌になります。」
美しい少女、白井椿はそれを聞いて
顔を真っ赤にしうつむいてしまった。
「つ、作り話でしょ。鉄朗いつもかっこいいし、
惚気てるのなんか想像できない。」
「さぁ。どうでしょうね。ついてきてください。
黒尾先輩のだらしない姿を見せてあげます。」
白井の手を優しく握り可愛らしい少女は
幼い子どものように笑った。
体育館に着くと白井の手をそっと離し
静かにその扉を少しだけ開けた。
「ほら。見てください。あの黒尾先輩を。サーブ外しまくりでレシーブしても全然ボール飛んでないです。あ、ほら。夜久先輩に怒られてますよ。」
クスクスと笑う可愛らしい少女。
「あの、一つ聞いてもいい？」
「はい。」
「どうしてここまでしてくれるの？」
可愛らしい少女は笑顔で一言
「私の敵が減るからです。」
それ以外の理由があるのかと言わんばかりに
凛として答えてみせた。
白井が笑顔で口を開く
「…なんか、私Aちゃんのこと誤解してた。
天使みたいに優しい子って思ってたけど
確かに悪魔だね。私の勝手なイメージのAちゃんより実際のAちゃんの方が好きだな。」
「そうですか。それは良かったです。私も嫉妬に狂う先輩より今の先輩のほうが好きですよ。」
可愛らしい少女は意地悪く笑った。
「ほんと悪魔。」
つられて白井も笑う。
二人の周りには和やかな空気が流れていた。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 568人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
ろまじ(プロフ) - 奏天さん» 返信遅れてしまって申し訳ありません。正直コメント拝見した瞬間あまりの勢いに動揺しました笑とても嬉しいですありがとうございます。 (2022年1月26日 20時) (
レス) id: 18231af5bd (このIDを非表示/違反報告)
奏天(プロフ) - あぁぁぁあぁぁぁぁぁぁぁ好きです(遺言) (2022年1月6日 18時) (レス) @page41 id: 115331bfc2 (このIDを非表示/違反報告)
ろまじ(プロフ) - コムギさん» 返信遅れてしまって申し訳ありません。コメントとても嬉しいですありがとうございます。とてもゆっくりですが更新頑張りますね。 (2021年10月15日 23時) (レス) @page40 id: 18231af5bd (このIDを非表示/違反報告)
コムギ(プロフ) - この作品面白くて見てて楽しいので凄く好きです！更新待ってます！頑張ってください！ (2021年8月19日 0時) (レス) id: 7b0ed3f04f (このIDを非表示/違反報告)
ろまじ(プロフ) - 豆さん» ありがとうございます。だいすきだと言っていただけてとても嬉しいです。お言葉を糧に更新頑張りますね。 (2021年1月14日 10時) (レス) id: 18231af5bd (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：ろまじ | 作成日時：2019年6月30日 22時
