駄々じゃなくて腕の中 ページ41
「でもジャージです。」
不機嫌そうに呟いた。
そして白井の事を上目遣いで見つめ
「可愛い服着た人とジャージの人なら可愛い服着た人の方がいいですよね。着替えます。」
「正直顔が良ければどっちでも良いよ!!ね?行こう?」
白井には上目遣いが効かなかったようで強引にAの腕を引っ張り体育館の方へと連れて行こうとするが
Aも負けじと反対方向へ体重をかける
「嫌です!絶対着替え…」
その時白井の後ろから
「山口見てあれ。高校生が駄々こねてるよ。」
「見た感じ俺達より一個上くらいかな?結構な大声だね!」
と二人の青年の声がした。
Aの瞳には金髪で長身の青年とソバカスが特徴的な黒髪の青年が映っている。
その二人の姿に驚いたようで力を抜いてしまったAは
白井にぶつかり、そのまま抱きとめられる。
「わっ。なんでいるんですか!」
白井の腕の中で騒いでいるAに対し二人組は
「そこの先生がマネージャーに挨拶させるって言いに来たから待ってたのになかなか来ないから。」
「何かあったのかなって心配になってきたんだよね!」
と息を合わせて答えた。
でも…と金髪の青年が口を開く。
「まさか遅れたのが誰かさんのせいだなんてね。」
さらに
「しかも…服着替えたいだけって!あははっ!」
と続け腹を抱えて笑ったかと思えば今度は
Aの腕を引き白井の腕の中から抜け出させ、Aへ覆いかぶさるようにして自身の腕の中へ収めると右の耳へと顔を近づけ
「なんでそんなに着替えたかったの〜?せぇんぱぁーい」
と笑顔で煽りだした。
「別に…汚れてたからです。」
Aは顔を赤くしつつ首を左へ向け答えた。
すると金髪の青年はAの両頬を左手で軽くつまみ
「どこが?」
と少しの嘲笑を混じえ問いかけた。
Aは頬にある手を両手で剥がすと
「よ、汚れてるんです!それよりはなしてください!」
いつの間にかAの腹部を抱いている腕を剥がそうと手を伸ばした。
だがその手が金髪の青年の腕に届くことは無く、今度はAの腕を封じるように両腕で抱きしめるようにして
「バレバレの嘘ついても意味無いよ。本当の事言ったらはなしてあげる。」
そう言うととても楽しそうにニコニコと笑いながらAの顔をしっかりと見つつ返答を待った。
Aは急に抱き締められた困惑と動悸、緊張等相まって顔を真っ赤にしながら固まっていたが
しばらくして下を向き
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ろまじ(プロフ) - 奏天さん» 返信遅れてしまって申し訳ありません。正直コメント拝見した瞬間あまりの勢いに動揺しました笑とても嬉しいですありがとうございます。 (2022年1月26日 20時) (レス) id: 18231af5bd (このIDを非表示/違反報告)
奏天(プロフ) - あぁぁぁあぁぁぁぁぁぁぁ好きです(遺言) (2022年1月6日 18時) (レス) @page41 id: 115331bfc2 (このIDを非表示/違反報告)
ろまじ(プロフ) - コムギさん» 返信遅れてしまって申し訳ありません。コメントとても嬉しいですありがとうございます。とてもゆっくりですが更新頑張りますね。 (2021年10月15日 23時) (レス) @page40 id: 18231af5bd (このIDを非表示/違反報告)
コムギ(プロフ) - この作品面白くて見てて楽しいので凄く好きです!更新待ってます!頑張ってください! (2021年8月19日 0時) (レス) id: 7b0ed3f04f (このIDを非表示/違反報告)
ろまじ(プロフ) - 豆さん» ありがとうございます。だいすきだと言っていただけてとても嬉しいです。お言葉を糧に更新頑張りますね。 (2021年1月14日 10時) (レス) id: 18231af5bd (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ろまじ | 作成日時:2019年6月30日 22時