良心じゃなくてお名前シール ページ38
と言い放ったが
「元からじゃね??取りに戻る必要は無いな〜!ほらもう着くぞ〜」
あっさり切り捨てられた。
「大切な良心なんです!希少なものなんです!!」
「無くても困らないって!」
Aは直井へ必死に訴えかけるが直井はニヤニヤと笑みを浮かべアクセルを踏み続ける。
そんな直井の姿にAは怒りを覚え
「はーーー。わかりました。じゃあ私今からシャボン玉しますけど怒らないでくださいね。」
と言うと自身の鞄からシャボン液の入った容器と付属のスティックを取り出した。
彼女が冗談ではなく本気でシャボン玉をしようとしていると気付いた直井は焦り言葉を放つ
「人の車をなんだと思ってんだ!!あとなんでシャボン玉持ってんの!」
真っ青な直井に対し今度はAが頬を緩め
「人の車だな〜って思ってます。シャボン玉は機会があればしようかと思ってです。機会があって良かったです♡」
そう答えた。
直井は更に青くなりつつ説得を試みる。
「いい加減諦めろって!あと駐車するだけだぞ?!」
「はぁ…わかりました。」
すると案外あっさりとシャボン玉を諦め
直井がホッとしたのも束の間。Aはにっこりと天使のような笑みを浮かべると
「お名前シールだけいっぱい貼っときますね♡」
そう言って自身の鞄のポケットから
『おなまえ くろおかいやく やまもとこづめ』
『おなまえ ふくながいぬお かはいばしばや』
『おなまえ まねこまたなお いしらいつばき』
と書かれた三種類のお名前シールを取り出した。ずっとAの隣で静観していた白井だが、さすがに止めなくてはと焦って声をかける。
「えっ、ちょっとまって!本気なの?!Aちゃん?!」
「諦めって知ってる???もう着いたぞほら降り…うそだろ」
直井も少し焦りを見せつつ車を駐め運転席から後ろを見るや否や絶望の声をあげる。
直井の目には後部座席の背もたれ部分に大量に貼られたお名前シールと
「あは。頑張りました!」
天使のような微笑みで悪魔のような行いをしているAが映っていて
口では頑張りました、とやりきった感を出しているが手は言葉とは裏腹にいまだ動いてる。
「おま゙、それ以上貼ったら夜久に言いつけるぞ!」
直井はついに我慢が利かなくなったのかまるで子供のようなことを口走る。
だがその言葉がAには有効だったようで
「はぁい。」
とだけ軽く呟くと小さく舌打ちをし、今までに見たことがないほど不機嫌を表に出した様子で車を降りた。
568人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「ハイキュー」関連の作品
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
ろまじ(プロフ) - 奏天さん» 返信遅れてしまって申し訳ありません。正直コメント拝見した瞬間あまりの勢いに動揺しました笑とても嬉しいですありがとうございます。 (2022年1月26日 20時) (レス) id: 18231af5bd (このIDを非表示/違反報告)
奏天(プロフ) - あぁぁぁあぁぁぁぁぁぁぁ好きです(遺言) (2022年1月6日 18時) (レス) @page41 id: 115331bfc2 (このIDを非表示/違反報告)
ろまじ(プロフ) - コムギさん» 返信遅れてしまって申し訳ありません。コメントとても嬉しいですありがとうございます。とてもゆっくりですが更新頑張りますね。 (2021年10月15日 23時) (レス) @page40 id: 18231af5bd (このIDを非表示/違反報告)
コムギ(プロフ) - この作品面白くて見てて楽しいので凄く好きです!更新待ってます!頑張ってください! (2021年8月19日 0時) (レス) id: 7b0ed3f04f (このIDを非表示/違反報告)
ろまじ(プロフ) - 豆さん» ありがとうございます。だいすきだと言っていただけてとても嬉しいです。お言葉を糧に更新頑張りますね。 (2021年1月14日 10時) (レス) id: 18231af5bd (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:ろまじ | 作成日時:2019年6月30日 22時