おたいももじゃなくてだっと ページ19
「ママはねんねしてるたらはづちゃんはおたいももいくの！」
「おたいもも？お買い物のことでしょうか。」
「あんま聞き取れなかったけど多分そうだと思います！」
はづきちゃんは白井が来て気持ちが昂っているのだろう。早口な上に先程よりも上手く舌が回らないようで、Aと犬岡はヒソヒソと言葉の確認を行っている。
「お買い物？！一人でお家から出たら鬼が来るって言ったでしょ？どうして出ちゃったの。」
そんな二人を気にも止めず
真っ青な顔で尋ねた白井。
「だってママしんどいしんどいだたら。」
シュンとうつむいて目に涙を溜め、
それを流すまいと一生懸命こらえるはづきちゃん。
「葉月が家にいないと、ママもっとしんどいになるよ。葉月はそれでいいの？」
白井は真面目な表情で
はづきちゃんに向き合い話す。
「うっ、…やだぁぁ」
それまで一生懸命堪えていた涙がぼろぼろと流れ
見ている方が難儀な気持ちになってくる。
しばらく泣き続けてスッキリしたのだろう。
はづきちゃんは目を赤くした状態で
「だっとして…」
とAの足元で手を広げた。
「えっ、いや、あの私じゃなくて先輩に」
Aが焦りながら白井の方へ
助けを求めるように視線を向けると
「ごめんね。抱っこしてあげて！」
両手を顔の前で合わせ申し訳なさそうにして
はづきちゃんを抱き上げてあげるように
頼まれてしまった。
「し、失礼します？」
恐る恐るはづきちゃんを抱き上げるA。
泣き疲れていたのかはづきちゃんはすぐに眠ってしまった。
はづきちゃんの寝顔を見たAは
「あは、かわいい。」
柔らかく笑った。
そんなAを見た白井と犬岡の口からは
「ん゛ッ゛」
と、何とも言えない音が出ていた。
しばらくしてはづきちゃんがしっかりと眠っているのを確認すると、はづきちゃんの抱っこを白井に交代してもらったA。
「迷惑かけてごめんね。葉月家に連れて帰ってから学校行くわね。学校間に合うかな…？」
「あは。ご心配は不要ですよ。この時間なら間に合います。」
微笑むAに白井も笑顔で言葉を返した。
「私の
白井と別れ二人が無言で学校まで歩いている最中。
「……はい？弟って、犬岡君。弟ですって。」
「オトウト」
白井の言葉を思い出し二人の脳内は
軽くパニックを起こしていた。
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ろまじ(プロフ) - 奏天さん» 返信遅れてしまって申し訳ありません。正直コメント拝見した瞬間あまりの勢いに動揺しました笑とても嬉しいですありがとうございます。 (2022年1月26日 20時) (
レス) id: 18231af5bd (このIDを非表示/違反報告)
奏天(プロフ) - あぁぁぁあぁぁぁぁぁぁぁ好きです(遺言) (2022年1月6日 18時) (レス) @page41 id: 115331bfc2 (このIDを非表示/違反報告)
ろまじ(プロフ) - コムギさん» 返信遅れてしまって申し訳ありません。コメントとても嬉しいですありがとうございます。とてもゆっくりですが更新頑張りますね。 (2021年10月15日 23時) (レス) @page40 id: 18231af5bd (このIDを非表示/違反報告)
コムギ(プロフ) - この作品面白くて見てて楽しいので凄く好きです！更新待ってます！頑張ってください！ (2021年8月19日 0時) (レス) id: 7b0ed3f04f (このIDを非表示/違反報告)
ろまじ(プロフ) - 豆さん» ありがとうございます。だいすきだと言っていただけてとても嬉しいです。お言葉を糧に更新頑張りますね。 (2021年1月14日 10時) (レス) id: 18231af5bd (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ろまじ | 作成日時：2019年6月30日 22時
