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さすがに移動の疲れもあって、部屋でお互いゴロゴロ。
「らんー、」
「んー」
「お風呂入ってもいい？」
「なに、誘っとん」
「ちがうし、ちょっと疲れちゃったし、たぶん今から入ったらいい感じに夕飯の時間なると思う」
「ん、ほな入ろか」
「やったー！」
部屋に用意されてる浴衣を持って、付属の露天風呂へ。
「あ 藍」
「？」
「お風呂のなかで変なことしたらころす」
「こわっ笑 しません」
「よろしい」
前はいちいちどきどきしてたけど、
今では藍にばんざい、って言われて脱がしてもらうことにも慣れた。
ちょっと甘やかされすぎ？とも思うけど、これに幸せを感じてるからいい。でも調子に乗るから藍には絶対言わない。
「今日かわいいのつけとる」
「変なことしたら」
「あーしませんしません！」
さっさと服を脱いだ藍に先に入ってもらって、
後に続いてわたしも露天風呂へ。
「やばい！え！え〜〜〜〜！？」
「Aちゃん、声響いとる笑」
「藍様、ほんまにいいんですか」
「ほんまにいいんです、Aちゃんのために取ったんやもん」
「らんさま〜…！」
ええからはよ入って、って腕を引かれてお風呂に浸かる。
「景色めっちゃ綺麗ちゃう？」
「綺麗なんてものじゃないよ〜…」
「…ちょっと泣いとる？笑」
「泣いてない」
わたしの表情を見てけらけらと笑う藍は、
自然とわたしの腰を引き寄せて後ろから抱きしめる。
「…らん、」
「こんくらいならええやろ？」
「う〜、ゆるす」
「よっしゃ」
「らん〜、」
「ん？」
「ありがとね、こんなところ連れてきてくれて」
「ふふ、こちらこそ一緒に来てくれてありがとう」
「え〜、なんか照れる……あっちょ、見ないで！」
「ん〜？笑」
かわい〜、なんて言いながら鼻と鼻をくっつけられる。
「ちゅーは変なことに含まれますか？」
「……含まれません…」
「はは、ちゅーはええんや」
甘く、柔らかく唇が重なって
お風呂に入ってることもあって、火照っている藍の表情はいつにも増して色気がある。
「……っ、」
「Aちゃんと来られて、ほんまに幸せやで」
優しい顔で言われて、もう一度重なれば、
景色のことなんか一瞬で考えられなくなった。
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作者名：海松 | 作成日時：2024年1月21日 1時
