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結局くにちゃんにご馳走になって店を出た。
少し冷たい風が気持ちいい。
「…くにちゃん、どこいくの？」
「とりあえずまあ、着いてきてよね」
「…うん、」
「あのー、Aちゃん」
「？」
「言うてもそんな金ないからさ、電車でもええ？」
「え？あ、うん、いいよ」
.
それから電車をいくつか乗り継ぎ、降りた先は全く知らない街。
「ちょっとコンビニ寄るわ」
Aちゃんはここで待っとって、と何故か店に入ることを拒否されてしまったのでコンビニ前で彼が出てくるのを待つ。
薄暗くて知らない街は、少し不安もあったけれど心地よくもあった。
「ん、お待たせ 行こか
えーーーっと、こっちやね」
そう言ってくにちゃんはスマホでナビを操作する。
「え、くにちゃんここ来たことないの？」
「え、ないよ」
「え」
「ふふっ」
「ふふ、じゃないよ！
あっちょ、くにちゃんまって！」
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小走りでわたしから逃げるくにちゃんを追いかけて着いた先は、
「はあっ、はあ、くにちゃんもう無理、、、
わ、、海」
突然目の前に現れた光景に思わず息を飲んだ。
街灯に照らされきらめく静かな海に見とれていたら、なにやら後ろでガサゴソ音が聞こえる。
その音に振り向くと、くにちゃんが先程のコンビニの袋から一つ、取り出して
「Aちゃん、花火しよ」
なんて、眩しすぎる笑顔でそう言い放った。
「…今の季節売ってるんだ」
「一か八かに賭けてみたらあったわ
ラッキーやったね」
「くにちゃん、花火売ってなかったらどうするつもりだったの？」
「考えてなかったわ」
「おい！」
「あはは、でもあったから良かった
はい、Aちゃん」
そう言って彼はわたしに花火を一本、手渡した。
「…おー、いけるもんやな」
花火に照らされて無邪気に笑う彼の姿は
少年みたいでかわいくて、
少しだけ、かっこよく見えた。
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くる - コメント失礼します‥お話、本当に最高すぎて‥どうやったって勝てはしないの続編をお願いできないでしょうか‥凄く気になって気になって‥ (2022年9月10日 21時) (
レス) id: dc6eac584a (このIDを非表示/違反報告)
くる - コメント失礼します‥ (2022年9月10日 21時) (レス) id: dc6eac584a (このIDを非表示/違反報告)
ひなた(プロフ) - 今回もありがとうございました！そして最高でした！！！😍😍笑 (2022年4月6日 1時) (レス) @page31 id: 99a752ea93 (このIDを非表示/違反報告)
ひなた(プロフ) - 海松さん» ありがとうございます！笑 彼女(非芸人)に対して独占欲丸出しだけど、誤魔化してふざけてて、それを彼女に見抜かれてるのが見たいです！笑 (2022年3月23日 0時) (レス) id: 99a752ea93 (このIDを非表示/違反報告)
海松(プロフ) - ひなたさん» こんばんは！笑 ぜひぜひ！お願いします〜🙏🏻 (2022年3月23日 0時) (レス) id: 731bca10c5 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：海松 | 作成日時：2022年2月18日 12時
