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Ep.5「First contact」 ページ10
今日は心を入れ換えるための1日オフをもらいました。
なので、巡回バスに乗って一人旅です。
「わぁ…」
キャラバンに乗って日本エリアを目指したときも感動したけど
本当に細かく作られてるんだなぁ…
イギリスエリアで降りたときには紅茶をいただいて、
ブラジルエリアで降りたときはダンスを観て、
よし、イタリアエリアで食後のスイーツ頂こう…
＊＊＊
「…ここどこ？」
石造りの町並みは、似た道が多すぎて迷ってしまった。
どこ、どこ？人通りすら少ない…
なんだか怖い…
「君、こんなところで何してるの？」
「あっ、あの、道に迷ってしまって…」
振り返ってみると、そこには憧れの人の姿が。
「フィディオ・アルデナ…さん？」
「君は、イナズマジャパンの… 藤原A…？」
「わたしのこと知ってるんですか…！？」
「知ってるもなにも、昨日の試合見てたよ。すごいDFとシュートだったね！」
「ありがとうございます…」
「あぁ、そうだ。ここで何してるの？ここは観光客が通る道じゃないと思うけど…」
「実は、道に迷っちゃって…」
「なんだ、そんなことだったのか。着いてきて！せっかくだし、案内するよ」
「いいんですか！？」
「もちろんさ、そして、敬語はなしだ。友達だからね」
友…達…。
「…うん！行こう！」
それからイタリアの話を聞きながらエリアを案内された。
所々ファンの子から黄色い声援を受けてて…
わたしなんかがそばにいると迷惑かな、って思うくらい。
結局長い時間案内してもらっちゃった。
「こんなにいいの…？自主練とかあったんじゃ…」
「あぁ、今日は午後からオフだったから大丈夫だよ」
「そっか… 今日は楽しかったよ！ありがとう！」
「こちらこそ楽しい時間をありがとう。…そうだ、これ」
そういってなにか紙をくれた。
「オレの連絡先だよ。友達になった印。これからいつでも呼んでよ、またどこか行こうね」
「えっ…ありがとう…」
「じゃあまた！いつかはフィールドで会おう！」
「…うん！またね！」
そういってフィディオは、走っていった。
それはまた、流星のような速さで。
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作者名：落葉このは | 作者ホームページ：http://uranai.nosv.org/u.php/list/ayakayukik2/
作成日時：2019年9月28日 23時
