【名探偵コナン】防弾チョッキがない【男主】

とりあえず11 ページ12

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「...小学校？」




そう、小学校よ！


満面の笑みで告げた先生におれはぱちぱちと目を瞬かせた。なにが？通うの？誰が？え、おれ？？


混乱で何も喋らないおれを喜びで声が出ないと勘違いしたのか少し厚めの化粧をほどこした顔の目元を人指し指で拭う素振りをする。あ、化粧が少し擦れた。


話を聞くと、どうやら緋色さんが同い年の子供たちと遊んだり学んだりするべきだ、と手配したらしい。緋色さんとは、最近この孤児院に勤め始めた記憶喪失の男性だ。現在26歳、という設定である。


見た目は髭１本もない綺麗な肌に揃えられた黒の髪。目が悪いわけではないが伊達眼鏡を掛けており、しかしお洒落好きな青年ではなく、物腰が柔らかく。今ではかなり人気な先生である。


、というのが設定。


記憶喪失を偽った彼は本名を名乗れず、また本来所属していた機関に帰ろうにも既に殉職だと残りの仲間から連絡が行ったそうなので帰れず。もしも家族に会おうものならその家族諸とも危険に晒されてしまうかもしれないという本人からの要望だった。


孤児院としては、院の子供を助けてくれた上に力仕事をしたいときに人手不足だったところになんとも体格の良い男性が入ってきてくれたと大喜びで受け入れてくれた。


そのことに緋色さんは何度も何度もお礼を言って先生を寧ろ困らせていた。





「それでね、もう緋色さんが話をつけてくれたそうなんだけど、帝丹小学校っていうところで。」




もう話をつけたんだ。


緋色さんの手の早さに呆れ、それが顔に出ていたのか先生に「緋色くん、Aくんのことが大切なのよ。」と諭される。


あ、今鳥肌が立った。

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