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五条side
「樹には非術師だからと悟を言うこときかせるにはうってつけだろうと態と伝え、助けるように言ったのだ。それが君を禪院から隠す手段だった。」
そう静かに話し終えた親父は小さく息を吐いた。
隣ではAが顔を覆っている。泣いているのだろう。
僕はそんな彼女を優しく抱き寄せる。
「何で禪院からAを隠す必要があったわけ？」
一番の疑問を口にすれば親父の顔が渋い表情になった。
「……禪院で天与呪縛のフィジカルギフテッドが産まれたのは禪院真希で３人目だ。」
「そうだね。」
「その最初が禪院誠人でアイツは両親共々、禪院から迫害を受けていた。その中でもアイツの母親は一番酷い扱いを受けていてな……こうも天与呪縛のフィジカルギフテッドが産まれるのはアイツの母親がそう呪ったのだと信じ、アイツの血縁者は全て排除すれば呪いは終わると禪院は考えているからだ。」
今度は僕が渋い表情になる。
被害妄想もいいとこだ。
勝手に相伝ガチャしまくった結果なだけでおじさんやおじさんの母親は何も関係ない。
「今は虎杖と名乗っているそうだが……」
「虎杖はAの母親方の名字なんだって。犀川が調べ上げたみたいだよ。ついでにAAとしては死んだ事にしたって聞いた。」
「……なるほど、私は樹に欺かれたのか。」
「親父の言い方に問題があったからじゃない？」
僕の言葉に親父の隣で母さんが頷いていた。
もっと上手くやれば良かったのに不器用な親父だなと笑いが込み上げる。
腕の中で泣いていたAは泣き腫らした顔を上げ、小さく親父に尋ねた。
『……父をお嫌いではないのですか？』
「嫌いではなかったが苦手ではあったな。如何せん最初から距離感の可笑しい男で五条家とか関係ないと言って私に絡んできた。」
「ははっ、おじさんらしいや。」
『な、何か父がすみません……。』
「いや……お陰で高専にいた頃は退屈しなかった。今の私にとってアイツは、誠人は友人と呼べる存在だったのだろう。」
話の中でおじさんの名前を一切口に出さなかったのに親父は穏やかな表情を浮かべながら、おじさんの名前を言った。
そんな親父の表情を見るのは生まれて初めてだった。
ｰｰｰｰｰｰｰｰ
これにて４部は終わりです！
５部に移りたいところですが、書き溜めてからのアップとさせていただきます。
その間は番外編や願うならの方を更新していこうと思っておりますので、少々お時間戴きますが最後までお付き合い下さると嬉しいです。
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プスメラウィッチ - みゅうさん夢主ちゃんは術式はありますか？できれば夢主ちゃんも禪院家の相伝術式に持って欲しいです。お願い出来ますか？続き頑張ってください。 (2022年3月15日 9時) (
レス) id: 6c0ddf792c (このIDを非表示/違反報告)
プスメラウィッチ - みゅうさん、この小説は渋谷事変編は、曲げ欲しいです。お願い出来ますか？後五条悟と夢主ちゃんは幸せして欲しいです。ハッピーエンドですか？ (2021年11月10日 8時) (レス) id: 6c0ddf792c (このIDを非表示/違反報告)
みゅう(プロフ) - 通読人Zさん» 一気読みして下さりありがとうございます！更新速度は遅めですが、頑張ります！ (2021年9月9日 20時) (レス) id: c63776aca3 (このIDを非表示/違反報告)
通読人Z(プロフ) - 久々にここまでの長編を一気読みしました！朝だったはずなのにもうお昼…これからも素敵な作品楽しみにしてます！！ (2021年9月9日 11時) (レス) id: 484ee080f2 (このIDを非表示/違反報告)
みゅう(プロフ) - アリスさん» アリス様ありがとうございます！そう言って頂けるなんて……！嬉しくてニヤついてしまいます(*´∀｀*) (2021年9月6日 1時) (レス) id: c63776aca3 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：みゅう | 作成日時：2021年8月17日 1時
