【五条悟】私の人生リセット！いや何か混ざってません？【第４部】

隠し事 ページ15

Aside

硝子と七海君に手を振り食堂へ向かう。
外では伏黒君達が訓練？してるのが見えた。

『皆、頑張ってるなぁ。』

なんでも京都校との交流会が近いからという理由らしい。
交流会と聞いて私が思い浮かべたのはレクリエーションみたいな和気あいあいとした行事だった。

『頑張ってる皆の為にも美味しい物作ってあげよう。』

弛む口元をそのままに私は調理へ取り掛かった。

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「あ！何か良い匂いする！」
「……お前、さっき疲れて動けないとか言ってなかったか？」

釘崎さんと伏黒君の声だ。

『(どうやら終わったみたいね。)』

ちょうど出来上がったタイミングで良かった。

「A先生？」
『お疲れ様、ご飯出来てるけど食べる？』
「え！？A先生の手作り！？」
『えぇ。頑張ってる皆にご褒美と思って色々作っちゃった。』

テーブルには唐揚げや煮物などの和食が並んでいるのを釘崎さんは嬉しそうに眺めている。

『皆で食べてね。』
「マジッすか！？」
「ほんっと何でこんな出来た人が悟なんかと付き合ってんのか謎でしょうがねぇ。」
「真希さん、それには私も同感です。」
「しゃけしゃけ。」

口々に悟の事を言う彼女達に苦笑いが零れた。
ふとパンダ君を見てハッと気付く。

『ごめん、パンダ君の食事用意してない！』
「食えるから問題ねぇ。」
『え？』

そう言ってパンダ君は料理をパクパクと食べ始めた。

『(呪骸って食事出来るの……？後で悟に聞いてみよう。)』

とりあえず食べれるなら良いかと思い、全員が食べ始めたのを確認してからエプロンを外し皆へ伝えた。

『じゃあ私まだ行くところあるから、食べ終わったら食器は流しに置いておいて。』
「片付けくらい私らでやっとくよ。」
『良いの？』
「構いませんよ、それくらいは俺達でも出来るんで。先生は今日授業無いんでしたら休んでて下さい。」
『ありがとう。』

お言葉に甘えて片付けは任せる事にし、私は悠仁の元へ向かった。

「………A先生、アイツが死んだ事知らないの？」
「凹んでる様子も無かったな。」
「悟の事だから隠してんじゃね？」
「どうだろうな、俺等の前だから見せないだけかもしれないぞ？」
「ツナツナ」
「棘の言う通り、暫く様子見とくか。」

皆がそんな風に話していたのをドア越しで聞いてしまい、悠仁が生きてる事を知ってるだけに罪悪感がハンパなかった。

『……隠し事向いてないんだけどなぁ……。』

そう呟いた言葉は溜息と共に消えた。

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