【五条悟】私の人生リセット！いや何か混ざってません？

自覚※タイトル変更しました。 ページ7

友達になった日から悟君はちょくちょく来てくれた。
初めて家に招待した時は

「うわっ、狭ェ部屋！こんな所でよく暮らせるな。」

とほざきやがったので、

『お坊ちゃまの悟君には居心地悪いでしょうね！』

と半ばキレ気味で返してしまった。
でも、兄さんとはかなり仲良くなってたし私が作った御飯も美味しいって言ってくれたのは嬉しかった。

中学生に上がった今、私は面倒事に巻き込まれています。

それはー

「悟様に近寄らないで下さい！」

このお嬢様の存在だ。

『近寄らないでって言われましても……友達だし……。』
「悟様は私(わたくし)の婚約者ですのよ！貴女みたいな大した家柄でもない人間が近寄って良い方ではございませんの。」
『はあ……。』

悟君の婚約者だという彼女は典型的なお嬢様だ。
しかもプライドが高い。

『(面倒だなぁ……。)』
「聞いてますの！？」
『え？あぁ、はい。』
「六眼と無下限を持つ悟様は呪術界のトップに君臨する方なのですわ！」

昔、悟君から聞いた“六眼”と“無下限”。
このお嬢様も悟君本人ではなく、“五条”悟としてしか見ていないのか。

『(……苛々する……。)』
「呪術師の家系でもない貴女には、これがどんなに凄いことか分からないでしょうけど。」

プッツン

この子より精神的にも大人だけど、これ以上は我慢出来ない。

『あのさ、六眼や無下限なんて私からしたらどうでもいいの。』
「なっ！？」
『五条家が呪術界の御三家だから？六眼と無下限を持ってるから何？私が知ってるのは“五条家の悟君”でも“六眼と無下限を持つ悟君”でもない、私と同い年で友達になってくれた“五条悟”という１人の男の子なの。』
「っ！」
『外側しか見れない人間にとやかく言われたくない。婚約者である貴女に言われようが“五条家”の人間に言われようが私は彼と友人関係を止めたりしないから。』

フンッと言い切れば、お嬢様は顔を真っ赤にして怒りを顕にした。

『悟君から“もう嫌だ”とか“友達やめる”って言われたら仕方ないけどね。』
「誰がそんな事言うかよ。」

聞き慣れた声にお嬢様は顔を赤から青に変えて私は後ろを振り向く。

「黙って聞いてりゃあ好き勝手言いやがって……俺が好きでコイツと一緒にいんだよ、婚約者だからって口出しすんじゃねぇ。そもそもお前を婚約者だなんて思ってもいねぇからな。」

私を背に庇うように前へ出た悟君は更にお嬢様へ追い打ちをかけた。

「コイツとその家族に手ェ出したら殺す。」

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