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連れていく間に話を聞いた。
男は病院を営んでた頃から呪力があった事。
臓器売買をしたきっかけは死んだ患者の臓器が綺麗なままで、勿体無いと思いドナーとして使えないかと試行錯誤した結果だったと。
「……臓器を買ってくれるという奴らは金払いが良かった……」
「あんなデカい病院やってんなら金持ってたんじゃないの?」
硝子の問いには答えたくないのか無言だ。
病院が潰れて全てを失った男にある話が舞い込んできた。
それが“AAを呪い殺す事。”
「金に目が眩んであの子を呪った。だけど、この水晶がいつ割れるかと考えたら怖くなってきたんだ………うちの娘と同じくらいの女の子を殺すという現実に。」
「いや、臓器売買する前に気付けよ。」
「悟、この男性は最初はドナーとしてどうにか出来ないかと考えたと言ってただろう?」
「それなら遺族に話して正規の場所に預けるって選択肢があるっしょ。」
硝子は冷たい目で男を見る。
男は下を向いたままポツリポツリと話した。
「私も最初はそう思った……でも、誰も首を縦に振ってくれなかった……1人でも多くの患者が救えるというのに!!アイツらは他はどうでもいいと思っていたんだ!!」
「……だから勝手に臓器を取りだして?」
「そうだ……!世の中には臓器提供を待ってる患者がたくさんいる、私は医者だ。患者を救いたいと思って何が悪い!」
「じゃあさー、その医者が何で呪詛師なんかになってんだよ。」
呪力があったところで、使い方なんざ分からねぇだろと俺は思っていたから聞いた。
「ある日、飲酒運転をして死亡事故を起こした奴がいた。被害者は即死だった……まだ若い小学生の男の子だった……中身はボロボロでどうにも出来ない状態で運ばれた。」
「それだけの事故を起こしてるなら相手も酷い怪我だったのでは?」
「いや……奴は頭部裂傷と骨折程度で数ヶ月の入院で済んだ。入院中も自分は悪くないと思ってるのかからヘラヘラ笑い看護婦にちょっかいを出し問題のある患者だった。」
「あんな子供を死なせてクソみたいな奴が生きてるのが許せなかった。」
「だから、私は奴に“死んで詫びろ”と言ったら奴はパタリと動かなくなった…」
コイツは呪詛師で呪言師だと気付き、俺と傑は両側から口を封じた。
「悟!」
「わーってる!!」
今この場で呪言を吐かれたらマズイ。
高専に着くまで男の口を布で塞ぎ気絶させた。
でも、これでアイツの呪いを解いてやれる。
それは本当に嬉しかった。
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みゅう(プロフ) - 御笠梨夜さん» お返事遅くなりました(汗)ありがとうございます!!叫ばれるほどだったとは…! (2021年4月13日 12時) (レス) id: c63776aca3 (このIDを非表示/違反報告)
御笠梨夜(プロフ) - 主さんと五条悟さんに落ちた理由がピッタリ過ぎて叫びました!!! (2021年4月7日 21時) (レス) id: 2a8a3245ef (このIDを非表示/違反報告)
みゅう(プロフ) - つぶやき星のつぶやき女さん» 続き気になると言って下さり嬉しいです! (2021年4月4日 0時) (レス) id: c63776aca3 (このIDを非表示/違反報告)
つぶやき星のつぶやき女 - 面白かったです。続き気になります。更新がんばって下さい! (2021年4月4日 0時) (レス) id: 9c9562d775 (このIDを非表示/違反報告)
みゅう(プロフ) - イオさん» 有難うございます!面白いと言っていただき嬉しいです!出来るだけ更新早くなるよう頑張ります!! (2021年4月3日 21時) (レス) id: c63776aca3 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:みゅう | 作成日時:2021年3月18日 9時