胸を焦がす程の想い ページ35
五条side
「彼女に何を言ったんだ？悟」
部屋に来るなり開口一番に傑が言った。
傑の言う“彼女”とはAの事だろうというのは分かっている。
「お前に関係ねぇだろ。」
「せっかく笑ってくれるようになったのに、あんな下手くそな笑顔浮かべられたら悟が何か言ったとしか思えない。」
「だったら、もう１度お前が笑わせてやれば良いじゃん。」
「……何言ってるんだ？」
理解不能といった表情をする傑に苛立ちを隠せない。
「俺じゃなくてもアイツはいいんだよ、笑うようになったのだって傑がやったからなんだろ？それなら俺いらなくね？」
「……悟、それは違う。」
「何が違うって？俺がいない間に随分と距離縮まってのに。」
「……彼女は、私達の会話を聞いてたんだよ。」
「俺と傑の？」
「そうだ。悟が任務に行く少し前に話してただろう？“こんな面倒臭え事になると思わなかった”って。」
あの時の会話をAが聞いていた？
周りに気配なんて感じなかったのに。
「これ以上迷惑をかけたくないと思ったんだろう、悟があまり眠れていないのを知っていたから。」
「……だから俺のいない間に？」
「お前は少し彼女に対して過保護なところがあるからな。」
「俺はアイツに守ってやるって約束したんだよ、過保護とかじゃないし。」
「守る対象を傷付けてどうする。」
正論嫌いの俺だけど、今回ばかりはぐうの音も出ない。
酷く傷付いた表情をしたAを思い出す。
「………俺、何やってんだろ……。」
「全くだな……ちなみに賭けてたのは買い物の件だったんだ。」
「買い物？」
「自炊をしたいから食材が見たいと言ってたんだよ。」
「……あー、アイツは家でも家事全般やってるからな。」
そう考えると勝手に勘違いして突き放した俺って、かなりのクズじゃん。
なんてボソリと呟くと傑はクツクツと笑った。
「悟に良い事教えてあげよう。」
「……なんだよ。」
「食堂に行ってみるといい、彼女は君の分の夕御飯をしっかり用意してくれてるよ。」
「……行ってくる！」
勢いよく部屋を飛び出し食堂に向かう。
食堂には誰もいなくて、テーブルの上にはラップがしてある飯が置いてあった。
その脇にはAの字でメモが添えられていた。
“良ければ食べて下さい。”
温めてAが作った飯にありつく。
やっぱりアイツの作るモノは美味い。
これを食べ終わったらAの所へ行って謝ろう。
そう決めて味わうように俺は夕飯を食べた。
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みゅう(プロフ) - 御笠梨夜さん» お返事遅くなりました(汗)ありがとうございます！！叫ばれるほどだったとは…！ (2021年4月13日 12時) (
レス) id: c63776aca3 (このIDを非表示/違反報告)
御笠梨夜(プロフ) - 主さんと五条悟さんに落ちた理由がピッタリ過ぎて叫びました！！！ (2021年4月7日 21時) (レス) id: 2a8a3245ef (このIDを非表示/違反報告)
みゅう(プロフ) - つぶやき星のつぶやき女さん» 続き気になると言って下さり嬉しいです！ (2021年4月4日 0時) (レス) id: c63776aca3 (このIDを非表示/違反報告)
つぶやき星のつぶやき女 - 面白かったです。続き気になります。更新がんばって下さい! (2021年4月4日 0時) (レス) id: 9c9562d775 (このIDを非表示/違反報告)
みゅう(プロフ) - イオさん» 有難うございます！面白いと言っていただき嬉しいです！出来るだけ更新早くなるよう頑張ります！！ (2021年4月3日 21時) (レス) id: c63776aca3 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：みゅう | 作成日時：2021年3月18日 9時
