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ページ34

悟に嫌われた。
それだけが頭の中に木霊する。

『(泣くな………!)』

泣いたってどうもならないでしょ。
そんなの前に何度も経験したじゃない。

グッと唇を噛んで泣くのを堪える。

『(この呪いをなんとかして早く高専から、悟の前からいなくなろう。)』

硝子の元に戻れば、そこには夏油君も来ていた。

「どーだった?」
『あー……なんか、寝てたみたいだったからそっとしといた。』
「タイミング悪いね。」
『だねぇ。』
「悟のとこに行ってたのかい?」

夏油君の問いに頷きだけで返す。
私の様子が変だと思ってるのか、ジッと此方を見るだけ。

「……何か言われた?」
『え?』
「悟に何か言われたんだろ?」
『夏油君、さっき言ったけど寝てるっぽいから話してないよ。』
「……そうか。」

納得してないという顔の夏油君には悪いが、話す気になれない。

『』

ヘラリと笑うと硝子と夏油君が顔を見合わせた。
なんだ?また笑えてないとか?

「夏油ー、私買い物行きたいから荷物持ちで付き合え。」
「仕方ないな……。」
『じゃあ、私は部屋で勉強でもしてようかな。』
「Aも一緒に行くよー。」
『わ、私も?!』
「ほら買い物行きたいと言ってただろう?」

追いかけっこで1度も勝ってないのに良いのだろうか。
ポカンとしてる私の手を硝子が引っ張る。

「先生にはもう許可取ってあるから、明るい内に行こう。」
「食材は夏油が買ってくれるってよ。」
『えぇ!?悪いよ!』
「ははは、私も食べてみたいから気にしないでくれ。」

あれよあれよと高専の外まで連れて行かれる私を、窓から悟が見ていたなんて気付きもしなかった。

ーーーーーー
ーーーー
ーー

夕方になる前に高専へ戻ってきた私達は、それぞれ買ったものを自室に持っていく。
私はそのまま寮母さんの元へ行き、キッチンを使わせてもらった。

「手際良いわねぇ。」
『実家でいつもやってましたから。』

寮母さんにそう返して私は手を動かす。
今日のメニューは、肉じゃがとほうれん草の胡麻和えに焼き魚、味噌汁といった和食だ。

『(悟も食べてくれるかな……。)』

食べて欲しくて、悟のだけデザートにプリンを作った。
硝子と夏油君は甘い物好きじゃないと言っていたので悟の分だけで大丈夫だろう。

昔、美味しいと言ってくれた悟の顔を思い出しては弛む口元に“何言われても悟が好きなんだな”と実感した。



ーーーーーーーー
少し更新遅くなりましてすみませんでした。

胸を焦がす程の想い→←拒絶



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みゅう(プロフ) - 御笠梨夜さん» お返事遅くなりました(汗)ありがとうございます!!叫ばれるほどだったとは…! (2021年4月13日 12時) (レス) id: c63776aca3 (このIDを非表示/違反報告)
御笠梨夜(プロフ) - 主さんと五条悟さんに落ちた理由がピッタリ過ぎて叫びました!!! (2021年4月7日 21時) (レス) id: 2a8a3245ef (このIDを非表示/違反報告)
みゅう(プロフ) - つぶやき星のつぶやき女さん» 続き気になると言って下さり嬉しいです! (2021年4月4日 0時) (レス) id: c63776aca3 (このIDを非表示/違反報告)
つぶやき星のつぶやき女 - 面白かったです。続き気になります。更新がんばって下さい! (2021年4月4日 0時) (レス) id: 9c9562d775 (このIDを非表示/違反報告)
みゅう(プロフ) - イオさん» 有難うございます!面白いと言っていただき嬉しいです!出来るだけ更新早くなるよう頑張ります!! (2021年4月3日 21時) (レス) id: c63776aca3 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:みゅう | 作成日時:2021年3月18日 9時

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