蝕まれた心 ページ29
Aside
悟は補助監督という人が運転する車で私の家に向かった。
「Aー、高専の中と寮の中案内してあげる。」
『硝子がしてくれるの？』
「私じゃ不満？」
『全然！むしろ嬉しい！』
「……そ。」
まただ。
硝子が悲しげな顔になるの。
私達を見ていた夏油君も辛そうな顔をしてる。
『(空元気とか思われてるのかな……。)』
本当に大丈夫なのに。
だけど、この時の私は自分の心が思った以上にダメージを受けているのに気付いていなかった。
ーーーーーー
ーーーー
ーー
「私ら１年はこの教室ね。」
『……机少なくない？』
「３人しかいないからねー。あ、今はAも含めて４人か。」
『嘘でしょ？』
「術師は少ないんだよ。」
“普通は呪霊すら視えない。”
そう言う硝子に納得せざる得なかった。
実際、私の家族も幽霊は視えても呪霊は視えてなかった。
『(ちなみに、ちゃんと授業って受けられるのだろうか…。)』
不安になり硝子に聞くと、どうやら夜蛾先生(一応、期間限定とはいえ生徒になるので先生呼び)が授業をしてくれるらしい。
『それでも予習、復習はやっておいた方がいいか。』
「Aってガリ勉？」
『ううん。でも元の学校に戻った時、授業が分かんなくなるのは嫌だと思ったの。』
「あぁ、確かにね。」
そうでなくても私の通う所は進学校なだけに、ちょっとでも勉強が遅れたら付いていけなくなる。
「あ、寮は男子と女子で分かれてるから。」
『流石に分かれてないと困るよ……談話室みたいなのはある？』
「あるよ。」
『ご飯はどうしてる？』
「一応、寮母さんいるから希望するなら言えば作ってくれる。」
『じゃあ自炊してもいいんだね？』
「うん、もしかしてAって料理得意？」
そう問いかけてくる硝子に私はドヤ顔で胸を張る。※笑えてないので傍から見たら無表情で胸を張ってます。
『子供の時からずっと家事全般してたからね、悟からも美味しいって言われるよ。』
「え、あの五条が美味しいって言うの！？」
『言うよー。お菓子もよく作ってたから食べてたし。』
「……アイツの甘党はAが原因か。」
『原因だなんて……甘さは控えた筈なんだけど。』
「Aに対してかなり甘々だよね、アイツ。」
そう言われてなんか恥ずかしくなってきた。
口籠る私を見て硝子はケラケラと笑う。
夕方になると悟が私の荷物を持って戻ってきて案内された部屋に荷物を置く。
楽しげな寮生活とは真逆にその日の夜から私は悪夢に魘されるようになった。
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みゅう(プロフ) - 御笠梨夜さん» お返事遅くなりました(汗)ありがとうございます！！叫ばれるほどだったとは…！ (2021年4月13日 12時) (
レス) id: c63776aca3 (このIDを非表示/違反報告)
御笠梨夜(プロフ) - 主さんと五条悟さんに落ちた理由がピッタリ過ぎて叫びました！！！ (2021年4月7日 21時) (レス) id: 2a8a3245ef (このIDを非表示/違反報告)
みゅう(プロフ) - つぶやき星のつぶやき女さん» 続き気になると言って下さり嬉しいです！ (2021年4月4日 0時) (レス) id: c63776aca3 (このIDを非表示/違反報告)
つぶやき星のつぶやき女 - 面白かったです。続き気になります。更新がんばって下さい! (2021年4月4日 0時) (レス) id: 9c9562d775 (このIDを非表示/違反報告)
みゅう(プロフ) - イオさん» 有難うございます！面白いと言っていただき嬉しいです！出来るだけ更新早くなるよう頑張ります！！ (2021年4月3日 21時) (レス) id: c63776aca3 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：みゅう | 作成日時：2021年3月18日 9時
