【ONEPIECE】Chainー外れたパーツー (ページ8)

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第6話ページ8

青雉side)

絶賛お仕事サボり中。

とはいえ部屋を出れば誰かに見つかる可能性があるし、それが他の大将達だったら俺の命が危ない。

Aちゃんにも怒られたし…

青｢まァ、可愛いからいいんだけどねぇ…｣

色が白く整った顔。

表情の変化は少ないが、
赤犬のように気難しい顔をしてる訳じゃない

ただ単に、笑顔の数が少ないだけ。

青｢そういや、10年以上いるのに見たことねぇなぁ｣

確かに“常に笑顔”っていうタイプの子じゃないのだろうけど、それにしたって年頃の女の子。

まァ、ここにはおっさんしか居ないけど、
でも笑顔が生まれないってことは無いはずだ。

青｢笑顔になれない理由でもあるのかねぇ…｣

バサリ、と開いた雑誌を顔に乗せて椅子に凭れた。

すると突然のノック音に驚いて思わず椅子から落ちる。

『Aです…今大丈夫ですか？』

青｢え、Aちゃん！？全然いいよ！｣

『失礼します』

ドアを開けて入ってきたAちゃんは
ドアの前で用件だけを告げた。

青｢あぁ、そう……七武海会議か｣

『どうかしましたか？』

青｢いやぁ、Aちゃん可愛いから変なヤツらに気に入られやしないかって思ってね〜｣

『問題ないでしょう。失礼します』

青｢いやいやいや！問題大アリだから!!……ってか敬語戻ってるし！｣

あ、今すごく『コイツ何言ってんだ』って顔した。

初めて見る表情だ……って、そういう場合じゃない。

青｢あのね、明日来る奴らはいくら海軍の味方だって言ったって所詮は海賊なんだよ？
こっちの話なんて聞きやしない危ない奴らばっかなの!
もし目をつけられたら何されるかわかんないんだよ！｣

『何かされる前に対処すれば良いのでは？』

青｢いや、そうだけど………そうじゃない！｣

『はァ………？』

わぁー、あからさまなため息と呆れ顔〜。

今凄く表情豊かなAちゃんを見てる気がするんだけど、何ひとつ嬉しくないのはどうしてだろう？？

『……それじゃあ、万が一、何かあったら』

青｢何かあったら…？｣

『クザンが助けてね？』

あ、笑った。というか口角をあげただけだけど。

目の奥が笑ってない。

青｢あ、はい。｣

『仕事も』

……バレてたか。

去り際にきっちり睨まれたよ、山積みの書類。

青｢しゃあない、がんばりますかぁ〜｣

たとえ作られた笑顔でも素敵だった
Aちゃんの笑顔。

心から笑った彼女はどれだけ美しいのだろう。