【ONEPIECE】Chainー外れたパーツー (ページ12)

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第10話ページ12

リックside)

いつものように凛々しく、自信に満ちた«黒豹»の背中になった彼女と共に会議室へ踏み込む。

瞬間、全身が奮い立つような空気に
思わず足がすくみそうだった。

(此処には弱い奴が1人も居ない……)

海軍が頼るような海賊なのだから当然なのだが、
その全てが集まり、また海軍本部の上層部が集結しているこの空間はまさに«異例»だ。

その中で全ての視線を受ける我が大将は細い体躯に見合わない、しっかりとしたオーラを纏っていた。

『この度海軍大将になったAだ。よろしく』

あぁ、今ここにいる全員がAに見とれている。

浮かべた表情は様々だが、
彼女から目が離せていないのは事実だった。

一歩、Aが自分の席へ向かった時、空気が動いた。

そこで初めて呼吸をする音が聞こえてきた。
知らぬ間に、全員が息を止めていたようだ。

視界の隅で、不敵に口角を上げたドフラミンゴの指が動いたが、はたとそれは止まった。

理由は簡単、
その動きにAが気づいて目線で牽制したのだ。

更に面白いものを見つけたように歪むドフラミンゴの顔を見てもAは無表情。

俺はというと、まためんどくせぇ奴に捕まったと顔には出さずに呆れていた。