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潰3 ページ6
優華side
「なに、この絵は!!
あなたの実力は、こんなものじゃないでしょ!?」
今日もお母さんの声が響く
お母さんは、絵のセンスがあるAのことしか見なかった
昔は、お姉ちゃんだから我慢しなきゃって思ってた
でも、それが意味のないことと気付くまで遅くはなかった
ちゃんと見てもらいたくて
勉強も運動も頑張ったのに
なのに、お母さんが見るのはいつでもAだった
Aのことが嫌いなわけではない
姉妹なんだし
あそこまで自分に依存している母親に
疲労が溜まっていることはなんとなく察していた
もちろん、その気持ちがわかるわけでもないから
あまり深く言うことはできないんだけど
それでも、やっぱ
『自分のことを見てほしい』
っていう気持ちは変わらない
今までの努力が全て否定されるような気がするから
一番近い存在のはずの家族に見てもらえないなら
他の人なんて、眼中にない気がしてしまうから
もちろんそんな思いは誰にも届かない
スカートをぎゅっと強く握りしめた
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