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「A、あなたはただ絵を描いていればいいの
それ以上は何も望まないわ」
「……わかってる」
部活が終わった後、家に帰るといつも通りの母の言葉
絵を描くのは、好きだった
絵を描いてれば、刻々と時間は過ぎていくし
楽しいし
それ以上に誰かに褒められるのが
誰かに見てもらえるのが嬉しかった
私の姉である優華お姉ちゃんは
簡単に言えば、できる人だった
勉強でも学年トップとまではいかないけど
かなり上の成績
運動でも学年の平均は楽々こえていた
そして、長女ってこともあってかなりしっかりしてる
……かと言って、ノリが悪いわけでもない
だから、嫌われることもないと思うし
きっと多くの人に認められてきたんだろう
そんな姉がいれば、期待されることがないとは言えない
お姉ちゃんと比べれば
勉強も運動も下の方で
友達もあまり多くない
顔もお姉ちゃんの方が美人だ
お母さんに似た茶色の髪には、綺麗にウェーブがかかっている
パーマをかけたわけでもない
そういう髪質
それに比べて私は、お父さんに似て真っ黒な髪
そして、決してよくない髪質
見た目も自分の能力も全て嫌いだ
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