第7叫 ページ8
私は、今日プルソンくんに言われたことを悶々と考えながら、本家の邸宅へと足を運んでいた。
ゼゼくんが玄関でお出迎えをしてくれて、すぐに客間に案内してくれるのだ。別に案内してくれなくとも、長年通っているのだから場所は分かるのだが。
『じゃあ、今日はゼゼくん重大発表があります!なんと、ダリ先生に褒められました!』
「良かったですね姉様。それで、褒められてどうしたんですか?」
『あれ、ゼゼくんもそこに突っ込むのね?』
「え、まさか本当に褒められただけとは言いませんよね?」
『……褒められただけだよ。そしたらね、仲がいいプルソンくんって悪魔に、ご褒美になにか要求したりとか、もっとグイグイ行けって言われたんだけどねー、なんだか難しくって。ゼゼくんならどうするか教えて欲しいの。』
「……は?そのプルソンとかいう奴は、姉様に何を吹き込んでいるのですか。絶対にやらないでくださいね、ふしだらです。」
『ふ、ふしだら!?ちょっとゼゼくん、そういうこと言わないの!プルソンくんは私のためにアドバイスしてくれているんだから。』
ふしだらといわれ、思わず驚いて怒ってしまったが急にどうしたのだろうか。私の発言のどこに反応したのかが分からないが、確かに怒っているらしいことは分かった。
めったに怒らない私が怒ったことで、ゼゼくんはしゅんとしてしまった。やりすぎてしまっただろうか、ゼゼくんのこんな顔を見るのは初めてなので、どうしたらいいのか分からない。
私がオロオロとしていると、ゼゼくんに笑われてしまった。
「ごめんなさい姉様、俺が言いすぎました。お詫びにと言ってはなんですけど、俺からも1つアドバイスを。姉様のアピールは、教師と生徒のじゃれ合いの範疇を超えていません。恐らく姉様の想い人は、恋愛的な意味で好かれているとは露ほども思っていないでしょうね。アプローチの仕方を変えることをオススメします。」
『確かに……授業の後に分からないところを聞くとか、先生のことを好きでなくてもやることだしね。そこまで考えが回らなかったや、さすがゼゼくんだね。』
私が褒めてやると、ゼゼくんはさっきの悲しげな雰囲気はどこへやら、いつもの笑顔が戻っていた。
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コロネ(プロフ) - 初コメ失礼します!!とてもおもしろかったです!!続き楽しみにしてます! (10月27日 18時) (レス) @page24 id: 2d335fb530 (このIDを非表示/違反報告)
めそ(プロフ) - 東雲 夜椰-シノノメ ヨルヤ-さん» コメントありがとうございます。紹介大丈夫です、むしろ凄く嬉しいです!面白いと言っていただけて本当に良かったです。これからも頑張ります! (9月9日 21時) (レス) id: 92e13f110a (このIDを非表示/違反報告)
東雲 夜椰-シノノメ ヨルヤ-(プロフ) - 初コメ失礼します。無茶苦茶面白いんですけど何でですか?友達に教えてもいいっすか?マジで。ダメだったらいいんすけど!更新頑張って下さい!!応援してます! (9月9日 21時) (レス) @page12 id: 70c3e8bce0 (このIDを非表示/違反報告)
めそ(プロフ) - ありささん» コメントありがとうございます。神作と言っていただける日が来るとは思わなくて、凄く嬉しいです!ゼゼくんとの絡みも増えてるくので、これからもよろしくお願いします! (9月9日 18時) (レス) id: 92e13f110a (このIDを非表示/違反報告)
ありさ(プロフ) - ダリ先生の夢小説少ないけど漁りまくってこの小説に出会ったんですけどほんとに神作に出会えました!!更新される度に頬が緩みます!ゼゼくんもダリ先生も推しなのですごく嬉しいです(><) (9月9日 15時) (レス) @page12 id: 2c7a263bbc (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:めそ | 作成日時:2023年9月6日 18時