第3叫 ページ4
プルソンside
ゼパル・Aはおかしな奴、それが第一印象だった。教室で誰一人として僕の存在を認識している奴なんていやしない。そう思っていたのもつかの間、Aは一直線に僕に話しかけてきたのだ。
「プルソンくん、だよね?他の悪魔たちの輪に入れなくて……プルソンくんさえ良ければ、話し相手になってくれないかな。」
『……まぁ、別にいいけど。』
それから僕たちの不思議な関係が始まった。Aは「私たち、イルマくんが言ってたオトモダチ、だよね!」と言っていたが、僕は違う。恋をしてしまっていたのだ。
Aとの会話は、最初こそ世間話だけだった。だが、オトモダチ認定されてから遠慮をしなくなったのか、恋愛相談をしてくるようになったのだ。
僕としてはたまったものではない。目の前で、好きな女が別の男に惚れている、という話をされて誰が喜ぶであろうか。
きっと僕の気持ちにAは気が付かないし、気がついたとしてもそれは大して意味が無い。
「私の家系はね、生涯で1人しか愛せないんだ。ロマンチックだけど、その相手と結ばれなかった時が悲惨だよねー」
『……そう、なんだ。』
目の前にいるAは、なんでもないことのように話していたが、僕はそれを聞いて、あの教師統括の顔面を殴ってやりたくなった。
なぜ惚れた相手が僕じゃないんだ、と思った。僕はAに初恋を奪われたというのに、なんて話だ。
しかし、Aを応援してやるのが正しいことなのだろう。だって僕はオトモダチなのだから。
そうと決まれば、何度だってAの恋愛相談に付き合ってやることにした。
こうして僕の初恋は物の見事に散ってしまった、というわけだ。
だが、教師統括、Aことを不幸にしたら今度こそ一発……いや、万発殴ってやる。
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コロネ(プロフ) - 初コメ失礼します!!とてもおもしろかったです!!続き楽しみにしてます! (10月27日 18時) (レス) @page24 id: 2d335fb530 (このIDを非表示/違反報告)
めそ(プロフ) - 東雲 夜椰-シノノメ ヨルヤ-さん» コメントありがとうございます。紹介大丈夫です、むしろ凄く嬉しいです!面白いと言っていただけて本当に良かったです。これからも頑張ります! (9月9日 21時) (レス) id: 92e13f110a (このIDを非表示/違反報告)
東雲 夜椰-シノノメ ヨルヤ-(プロフ) - 初コメ失礼します。無茶苦茶面白いんですけど何でですか?友達に教えてもいいっすか?マジで。ダメだったらいいんすけど!更新頑張って下さい!!応援してます! (9月9日 21時) (レス) @page12 id: 70c3e8bce0 (このIDを非表示/違反報告)
めそ(プロフ) - ありささん» コメントありがとうございます。神作と言っていただける日が来るとは思わなくて、凄く嬉しいです!ゼゼくんとの絡みも増えてるくので、これからもよろしくお願いします! (9月9日 18時) (レス) id: 92e13f110a (このIDを非表示/違反報告)
ありさ(プロフ) - ダリ先生の夢小説少ないけど漁りまくってこの小説に出会ったんですけどほんとに神作に出会えました!!更新される度に頬が緩みます!ゼゼくんもダリ先生も推しなのですごく嬉しいです(><) (9月9日 15時) (レス) @page12 id: 2c7a263bbc (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:めそ | 作成日時:2023年9月6日 18時