第23叫 ページ24
今日はテスト返却日、問題児クラスの生徒は固唾を飲んで先生の言葉を待っていた。
「非常に残念なことに、今回の終末テスト赤点補習者は───…該当者なしだ。」
そうカルエゴ先生が言うと、クラス中で歓喜の声が上がった。
そういう私も、赤点を取っていないことに酷く安堵した。
「次、ゼパル・A。」
『は、はい!』
カルエゴ先生に名前を呼ばれ、テストを返却されると驚くことに魔歴は満点を取っていた。
「学年で満点を取ったものは数名しかいない、よくやった。しかし、占星術はほかの教科と比べて劣っているな。今後励むように。」
満点、その言葉に私は歓喜してテスト返却が終わると、急いでダリ先生の元へと向かった。
この時間は恐らく職員室にいるはずだ。
『失礼します、1年問題児クラスのゼパル・Aです。』
私がそういうと、すぐにダリ先生がこちらへと向かってきてくれた。
きっと採点をしたのはダリ先生なのだろう、遠目から見てわかるくらいニコニコしていた。
「あ、Aさんテスト帰ってきたみたいだね。いやぁ〜凄いねぇ。Aさんよく頑張ったね。」
『はい……ありがとうございます。ダリ先生のおかげです!』
ダリ先生は私のことを褒めると、流れるように私の頭に手を置いて撫でてきた。
私も最近それに慣れてきてしまっていたので、思わず頬が緩んでしまった。
『あ、それとダリ先生に渡したい物があるんです。日頃のお礼を兼ねて装飾品を作ったんですけど…』
私が作ったものは、しずくモチーフのネックレスだ。しずくの部分に魔力が溜まっていて、それを破壊すると魔力が放出する。
私が着けている護身用の装飾品と似た物になっている。
しかし、ダリ先生のものは使い捨てではなく、またチェーンに魔力を込めた石を通せば何回でも使える優れものだ。
ダリ先生は装飾品を見た瞬間、とても驚いた顔をしていたが、すぐに嬉しそうな表情へと変わった。
「これ、Aさんが作ったんだ……嬉しいな〜もうつけちゃってもいいよね?」
『もちろんどうぞ。あとそのネックレス、しずくの部分を破壊したら魔力が出てくるようになっているので。……まぁ、ダリ先生には必要ないかもしれないですけど。』
「え、これ壊しちゃうの?こんなに綺麗なのに勿体ないな〜」
そういうとダリ先生はしずくを手に取ると指で撫で付けた。
なんだか私はその仕草に、恥ずかしさを覚えて顔を赤らめてしまった。
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コロネ(プロフ) - 初コメ失礼します!!とてもおもしろかったです!!続き楽しみにしてます! (10月27日 18時) (レス) @page24 id: 2d335fb530 (このIDを非表示/違反報告)
めそ(プロフ) - 東雲 夜椰-シノノメ ヨルヤ-さん» コメントありがとうございます。紹介大丈夫です、むしろ凄く嬉しいです!面白いと言っていただけて本当に良かったです。これからも頑張ります! (9月9日 21時) (レス) id: 92e13f110a (このIDを非表示/違反報告)
東雲 夜椰-シノノメ ヨルヤ-(プロフ) - 初コメ失礼します。無茶苦茶面白いんですけど何でですか?友達に教えてもいいっすか?マジで。ダメだったらいいんすけど!更新頑張って下さい!!応援してます! (9月9日 21時) (レス) @page12 id: 70c3e8bce0 (このIDを非表示/違反報告)
めそ(プロフ) - ありささん» コメントありがとうございます。神作と言っていただける日が来るとは思わなくて、凄く嬉しいです!ゼゼくんとの絡みも増えてるくので、これからもよろしくお願いします! (9月9日 18時) (レス) id: 92e13f110a (このIDを非表示/違反報告)
ありさ(プロフ) - ダリ先生の夢小説少ないけど漁りまくってこの小説に出会ったんですけどほんとに神作に出会えました!!更新される度に頬が緩みます!ゼゼくんもダリ先生も推しなのですごく嬉しいです(><) (9月9日 15時) (レス) @page12 id: 2c7a263bbc (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:めそ | 作成日時:2023年9月6日 18時