第12叫 ページ13
『ただいまー、お母さ……』
｢姉様！！やっと帰ってきたんですね…俺、本当に心配で…｣
家に帰ると、何故かゼゼくんが玄関で待っていた。
不思議に思ったのでゼゼくんに聞いてみると、どうやらお母さんが私の帰りが遅いと話したらしい。心配したゼゼくんは本家に許可を取って、わざわざ家に来たみたいだ。
『ゼ、ゼゼくん、過保護過ぎない…？確かに遅かったけど、いつもより1・2時間くらいだよ？』
｢…取り乱してすみません。でも、師団に入っていない姉様がすぐに帰ってこないので、何かあったのではないかと……｣
ゼゼくんの言葉に私は動揺を隠しきれず、ビクリと肩を震わせてしまった。
その様子に目ざとく気がついたゼゼくんは、まさか…という顔で私を見てきた。
｢その反応…姉様、俺に隠さず教えてくださいね。何があったんですか。｣
『えっとー、実は……』
私が先輩に絡まれてされたことからダリ先生に助けてもらったところまで洗いざらい話すと、ゼゼくんは顔を赤くしたり青くしたりしていた。
ゼゼくんは相当お怒りなようだ。それもそうだろう、私はゼゼくんから護身用として貰った、魔力が込められた装飾品をつけているのだ。
いざとなったら魔力を解放して相手から逃げればいいのだが、今回は出来なかった。
実際に危ない目にあってみると、恐怖で体が動かなくなるのだ。
｢それに、そのダリ先生……姉様の想い人でしたか。よくも姉様の気持ちを弄んでくれましたね…｣
『弄ばれてないからね！？確かにダリ先生に頭撫でられたり、抱きしめられたのは…恥ずかしかったけど、ダリ先生に他意はないから！』
私が密かに想いを寄せているのはダリ先生は知らない。だから私は弄ばれたなんて思っていないのだが…
しかし、ゼゼくんを心配させてしまったのは本当なので反省しなければ。
『心配かけてごめんね、怪我もしてないから大丈夫だよ。』
｢しかし……では、護身用の装飾品を増やしましょう。俺が今から作ってきます。｣
『いや、今持ってる分だけで大丈夫だから！』
ゼゼくんがそういって家から飛び出そうとしていたので、全力で止めた。
まさか、今回のことでゼゼくんがさらに過保護になってしまうだなんて。私の方がお姉さんなのだから、しっかりしないと。
なんとかゼゼくんを説得し、落ち着いた頃に本家の方へと帰ってもらった。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 246人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
コロネ(プロフ) - 初コメ失礼します!!とてもおもしろかったです！！続き楽しみにしてます! (10月27日 18時) (
レス) @page24 id: 2d335fb530 (このIDを非表示/違反報告)
めそ(プロフ) - 東雲 夜椰-ｼﾉﾉﾒ ﾖﾙﾔ-さん» コメントありがとうございます。紹介大丈夫です、むしろ凄く嬉しいです！面白いと言っていただけて本当に良かったです。これからも頑張ります！ (9月9日 21時) (レス) id: 92e13f110a (このIDを非表示/違反報告)
東雲 夜椰-ｼﾉﾉﾒ ﾖﾙﾔ-(プロフ) - 初コメ失礼します。無茶苦茶面白いんですけど何でですか？友達に教えてもいいっすか？マジで。ダメだったらいいんすけど！更新頑張って下さい！！応援してます！ (9月9日 21時) (レス) @page12 id: 70c3e8bce0 (このIDを非表示/違反報告)
めそ(プロフ) - ありささん» コメントありがとうございます。神作と言っていただける日が来るとは思わなくて、凄く嬉しいです！ゼゼくんとの絡みも増えてるくので、これからもよろしくお願いします！ (9月9日 18時) (レス) id: 92e13f110a (このIDを非表示/違反報告)
ありさ(プロフ) - ダリ先生の夢小説少ないけど漁りまくってこの小説に出会ったんですけどほんとに神作に出会えました！！更新される度に頬が緩みます！ゼゼくんもダリ先生も推しなのですごく嬉しいです(><) (9月9日 15時) (レス) @page12 id: 2c7a263bbc (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：めそ | 作成日時：2023年9月6日 18時
