【続】仲良し青城【HQ】

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何かを訴えてくるかのように必死な、Aセンパイの顔なんて、初めて見て



俺を叱ってくれた、あのおっさんみてぇだな、なんて思う。





「あいつらは過去を引きずるような人じゃない。……試合負けて、悔しかったでしょ？でもね、このままだったら、絶対にまた烏野に負ける。全国なんて、夢のまた夢だよ」





いつのまにか立っていたAセンパイは影になって、その表情はよくわからない。




それでも、光を背に受けるセンパイは、輝いていて






「私たちが成し遂げれなかったこと、あんたらがやってくれるんでしょう…？」






俺のヤル気を押す、天才だ






ゆらゆらと、立ち上がった俺を、Aセンパイは満足気に見てきて






「頼んだからね、エースｯ！」






背中をバシッと、叩かれる




センパイ達に恩返ししてぇとか、そんなん思うのはもう＿＿遅いのかもしんねぇけど




今からできる、恩返しってのは





二年のこいつらと一緒に




ひたすらひたすら練習して





来年、全国へ行くってことじゃあねぇのか。




俺が近づいて行けば、二年の奴らは驚いた顔をして




間抜けヅラ…なんて、思うけど





こんなのも悪くねぇかなとも、思ったんだ。






「……一緒に、練習させてくれ…ください」





ほぼほぼ吐き捨てるように言った、言葉




それでも今の俺からしたら、大きな、それでいて、今までの殻を破るような言葉だったと思う。




あと一年早く、この言葉を言えてたなら





あの試合の結果は、変わっていたかもしれない




だけど、今そんな“もしも”のことを考えたって意味がない。




だから





「来年、ぜってぇ全国へ行く」





このチームで、今日から再スタートだ。

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