36.優しすぎる ページ36
A「……ん…」
鳥の声で目が覚めた。
なんだか体が痛い気がする
あれ……私どうしたんだっけ……
とにかく起きて着替えよう。
布団を抜け出て鏡の前へ行く。
するりと寝巻を脱ぐと、鏡に映った自分の姿に悲鳴が出た。
A「__ひっ……!!」
身体中至る所につけられたキスマーク
それをみて一気に昨夜の記憶が脳内を駆け巡った。
かぁっと顔が熱くなる。
A「……そっか……私…昨日鶯と……」
鏡の中の自分に向けてぽつりと呟いた。
A「もぅ……こんなにするなんてッ///」
鶯丸「__いいから早く着物を着ろ。風邪引くぞ。」
……へ?
A「うわああぁぁっ!?!いつからそこに…!?着替えを覗くなんて…っ…へ、へんたあぁい!」
振り向くと、襖に鶯が寄りかかっていた。
すぐさま着物で体を隠す。
鶯丸「………何を今更…」
A「な、何か言いましたっ!?」
鶯丸「いや何も^ ^」
なにその笑顔…!
A「私……お相手の男性に会いに行かないとなのに……。こんなの……」
鶯丸「大丈夫。見える場所にはつけていない。」
A「……私が言いたいのはそういうことじゃなくて……っ!…もうっ…いいから鶯は向こうに居て///着替えたら行きますからっ」
プイと鶯に背を向ける。
鶯丸「……まぁ、言いたいことは何となくわかる。君は優しいからな。」
A「ぁっ……違…!!その…そういう意味じゃなくて……あの……ご、ごめんなさい…っ…鶯のこと傷つけてしまいましたか…?」
鶯丸「__っ……///……あぁもうっ!」
A「……ひゃっ…?!」
後ろから鶯にふわりと抱きしめられた。
鶯丸「__優しすぎる」
A「え……?」
鶯は一言言うとさっと立ち上がり部屋を出て行った。…何だったんだろう。
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