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30.ルール違反 ページ30

平野「__うわぁっ…!とてもよくお似合いです!」


今剣「すてきですあるじさま!!」


A「__ありがとう…。うぅ…恥ずかしい…」


私が今試着しているのはとても美しい白無垢。
結婚式にどうか、と実家から送られてきたのだ。

お父さんもお母さんも気が早すぎる…。
お見合いだってまだなのに…!



平野「そうだ!鶯丸様にも見せましょうよ!」


A「えっ……!い、いいよいいよっ!」


平野ちゃんの発言に、私は慌てて横に首を振った。

鶯とはあれから話していないから…
何だか気まずい


平野「何故ですか?そんなにお綺麗なんですからもったいないです。全員に見せましょうよ!」


全員…!?

平野「では、お手をどうぞ。主。」


平野ちゃんは私の手をとると、廊下へと引っ張った。


A「ちょ…!ちょっと!」























鶯丸「………はぁ…。」


主が審神者を辞める

あの話を聞いてから何度ため息をついたか…。

___主のことが好き

なんて…

こんなのルール違反だ。

この気持ちを伝えたら、主は何て言うだろうか。
優しいあの子を困らせたくはない……

でも__


鶯丸「……やれやれ。参ったな。」


あの子の笑顔が好き。
淹れてくれる茶が好きだし料理も好き。

慣れない審神者の仕事を一生懸命している姿、遠征から帰ると必ず出迎えてくれるところ、心配性なところ。

辛い時は甘えさせてくれるところ。

なによりも__優しいところ。


__ほら、こんなに大好きだ。

もう自分の気持ちを自分の手に負える状態ではなかった。


部屋の引き出しの奥から、七夕に書いた短冊を取り出した。


「主とずっと一緒にいられますように。」


……こんなの、神様にも見せられない。
俺たちの目的は時間遡行軍を倒し、あるべき歴史を守ること。

刀剣男士として、それが成功することを第一に願わなければならないのに……


ずっと一緒にいたいだなんて、戦いが終わらないでほしいと言っているようなもんじゃないか…

そんなこと思うのはだめだって知っている。

知っているのに。



鶯丸「………居なく…ならないで……。置いていかないで__」


どうしても行ってしまうの……?

ずっと誰かに大切にされてきたから、置いていかれる辛さも寂しさも知らない。怖い__

31.優しさ→←29.幸せになって…



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設定タグ:刀剣乱舞 , とうらぶ , 鶯丸
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作者名:める | 作者ホームページ:ありません  
作成日時:2018年9月2日 23時

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