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「そうなんだ。
一人で大丈夫かな」
重岡くんは子供っぽいって情報、
みなみに教えてあげよう。
「今から帰って、
俺がおかゆ作ったるから大丈夫」
神山くんがそう言う。
ほんとに仲良しなんだ。
可愛いの。
神山くんて、お粥も作れるんだな。
うちのかけるは、料理なんて全く出来ないなあ。
「そう言えば、みなみちゃん、
明日にもダンスサークル見に来てくれるって、
シゲに連絡くれたらしいねん。
Aちゃんも来てくれるよな?」
みなみのその行動力が羨ましい。
「私は運動も苦手だし・・・」
なんて断ればいいのかな。
実は大学生じゃないなんて、言えない。
今のこの時間だけでも、
神山くんに少しでも似合う女のコでいたいから、
本当の事はまだ言えない。
「運動神経はあんま関係ないで?
やってみて嫌やったらやめてもええし」
困ったな・・・
会話が途切れちゃった。
さっきまで楽しい雰囲気だったのに・・・
「ごめん。
強引やったよな。
無理強いするつもりないねん」
どうしよう。
神様の悲しい顔は見たくない。
「ううん。
一回だけなら。
みなみと見に行ってみる。
でも神山くん、呆れると思うよ。
全然出来なくて。
そっちからお断りされちゃうかも」
なるべく明るく答える。
「ほんま?
いっぺんだけでもええし。
やってみて合うてなかったら、
マネージャーとかもあるし。
見に来てくれたらなって」
嬉しいな。
神山くんのダンスにかける情熱、
ひしひし伝わってくる。
「うちのサークルも人数少ないからさ。
俺らが卒業したらなくなってまうかもやねん。
ちょっとでも部員増やしたくて頑張ってるとこ」
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作者名:fool | 作成日時:2017年5月29日 11時