CHERRY. *sho sakurai* (ページ28)

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28.瞬きページ28

翔「こんばんはー。」

「いらっしゃいませ。お2階どうぞー。」

カウンターの向こうから気さくな感じのマスターが2階に案内してくれた。

2階は席が１つしかない完全な個室状態。

にこやかな女の人が

「いらっしゃいませ。こちらへどうぞ。」

と、出迎えてくれた。

席に着くと窓からイルミネーションが飾られた中庭が見下ろせる。

A「スゴイ…。綺麗…。」

翔「うわー。ロマンチックだねー。」

2人で魅入っていたら

和「こんばんはー。(笑)」

雅「お邪魔しまーす。(笑)」

声の方をみて

わたしは、たぶん

目も口も開いていたと思う。

そのくらい

ビックリし過ぎて声が出なかった。

笑いながら仲良く階段を上がってくるのは

紛れもなく嵐の相葉クンとニノだった。

翔「マジかよー！なんでだよっ！」

翔クンは両手で頭をガシガシしてうろたえている。

和「俺たちも偶然！ねぇ？マスターが翔チャン上にいるっていうからさ。」

雅「そうそう！なに？翔チャンもここだったんだ！」

翔「いやいや、おかしいだろっ！ほか行けや！」

さっきまで爽やかでスマートだった翔クンも大きな声で階段の方を指差す。

やっぱり仲間といる時はこんな感じなんだなって。

なんだか見てて嬉しいな。

ほっこりと3人のやり取りを見ているとニノと目があった。

和「あ…。俺たち、帰った方がいい？」

急に話掛けられて

パチパチパチ

と、瞬きしか出来なくて

何か言わなくちゃ。

と、思っていたら

A「全然、大丈夫です！どうぞ！」

勝手に口が動いてしまった。

雅「お邪魔しまっす！」

ピョンっと相葉クンが窓際に向かい合わせに座るわたし達の翔クンの隣に座る。

そうすると…

ニノがわたしの隣に座った。

2人を見ながらも翔クンもわたしの前の席に座る。

雅「翔チャン、紹介してよ。」

と、相葉クンがわたしに手のひらを向けた。

翔「あ、あぁ…。桜井 Aサン。この間、ご馳走になったからさ。今日はそのお礼に。」

そう言われて頭を下げた。

けど。

確かにそのお礼で誘ってくれたんだろうけど、改めて言われて少し浮かれてたわたしの気持ちにブレーキがかかる。

そこに

和「ホントはそれだけじゃないよ。この人。」

と、ニノの顔がわたしに近づいて翔クンを指差して言った。

その言葉に真っ赤になったのか、急に近づいたニノの顔に真っ赤になったのか…。

もうわけがわからないままわたしはニノを見てまた、瞬きをした。