オレの。《Kei.I》 (ページ5)

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「……」

……なんか考えれば考える程イライラしてきた

慧「まーまー、いーじゃん？」

「…ちょ！」

そう言うと

再びあたしの肩をぐっと抱き寄せた彼

慧「俺とキスしたことある。ってオンナノコに言ったら、結構自慢になると思うよ？」

ニコリと笑う

……ほんっとに、コイツは……！！！

慧「痛てっ！」

「誰が言！う！か！！！」

肩に回っていた腕を振りほどき

思いっっっきり、コイツの足を踏んだあたし

そのせいで、痛てぇー！っと少し屈んだ彼だったが

すぐに、体制を整えて立ち上がると

慧「ふはっ！次は何？キック？キックか？おお？(笑)」

ニヤニヤしながら、両手を前に出してコイッ！と構えるポーズをする彼

絶対、バカにしてるでしょ、、！！

慧「うおっ！」

グイッと、彼のネクタイを掴んで引っ張る

「ほんとにアンタは……」

慧「えっ！キックじゃなくてまさかのキス？(笑)」

チラリと、間近で見えた彼の前歯

すると

そっちがその気ならー、っとあたしの頬をスルリと撫でる

「ちっっがうわ！！！！！」

あぁー！！調子狂う！！！

「いい？！！これから！！あたしにいっっさい触るな！喋るな！！関わるな！！」

「わかった？！！！！」

慧「触るな、喋るな、関わるな。ね、りょーかーい」

そう言うと

コテっと、首を傾けて敬礼のポーズ。

「…っ」

不覚にも可愛いと思ってしまった自分を殴りたい

「…それじゃ、！！さようなら！！」

…早く、スマホ見つけて帰ろ

慧「ふはっ、ばいばーい」

こうして、あたしは伊野尾慧と目も合わせず

再び教室へと向かって行った

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