オレの。《Kei.I》 (ページ27)

今日:33 hit、昨日:32 hit、合計:399,903 hit

27 ページ27

・

「それじゃ…」

慧「待って」

帰ろうとした
あたしの肩を掴む

…嫌な予感しかしないんですけど

慧「腹減った」

「はい？」

慧「だーかーら腹減った」

いや、知ーるーか！！

「だから何？！」

慧「どっか食いに行こ」

ほらほらーーっと、

手を引っ張ってくる伊野尾慧

いや、さり気なく手繋がれてるんですけど、！！！？

「ちょちょちょい！！おかしいでしょ！！」

自由すぎか！！！

つか、手！手！手！

慧「腹減ってねーの？」

「そーゆー問題じゃな…！！」

「………」

慧「ふは！！(笑)お腹は素直デスネ」

アホ！あたしのお腹のアホ！！
なんでこのタイミングで鳴るかな？！！

「てか、手！！離して！！」

慧「さぁ、レッツラゴー」

もちろん、どんなに振り回してもその手は離されることは無かった。

・

″二名様ですね！こちらへどうぞ″

若い店員さんに促されたテーブル席に座る

慧「あぁーー、早く米が食いたい～」

椅子に座った途端、すぐにメニューを手に取り眺めてる彼

「……」

……なんで、あたしはこの人とファミレスに来てるんだろう

慧「うわ、うまそっ！」

てか、こんな所誰かに見られたら

また誤解されるじゃん！！

1口、水を飲み

キョロキョロと、一応確認。

今のところ知り合いはいない……

慧「別に見られても良くね～？」

呑気にそう言って
ん。と、メニューを渡してきた彼

ふ！ざ！け！ん！な！

「誤解されて被害を受けるのはあたしなの！！」

それをパッと受け取り、開く。

今朝だって、どんだけ睨まれたと思ってんの！
くそぅ！！

慧「なに被害って」

「うるさい、黙れ」

慧「ふは！(笑)怖ぇー」

いっつもチヤホヤされてるアンタに

あたしの苦労なんか、分かるはずない！！

・