【我妻善逸】俺とギャルと六月の落し物 (ページ17)

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ねぇねぇねぇねぇ、これってどういうこと！？

意味わかんなくじいちゃんが夏休みだって言うのに、

自分の買い物に連れ出してさ、

馬鹿みたいな量買うのにその荷物持ちさせてきてさ、

腕ちぎれそうで泣きそうだったし、

そのくせ帰り道にある小さめの公園で、

お前に稽古をつけてやる！とか言い出して、

腕立て伏せする俺の上に座ったり、

とにかくしんどい事させまくったんだよ。

俺は耳がいいからね、遠くからAが来てるなって気づいた。
誰も見てないわよね、って言ったのもバッチリ聞こえてた。

夏だからね、汗とか鼻水とかやばかったし、
こんな姿絶対見られたくなかった。

だから木の上に隠れたんだ。

「じいちゃん！今だけでいいからちょっと見逃して！！！！」

って。

じいちゃんは、
無駄に勘も冴え渡っていらっしゃって、
何を察したか全く存じ上げないんですけど、

「お嬢さん、元気だね。」

なんて声かけやがった！！！

無視しろ！無視しろA！！！
なんて祈ってたけど、

話はどんどん盛り上がってしまって、

あれだよね、挨拶でハグとかキスとかするよね、
外国人って。知らないけど。そういうことだよね、コミュ力なめちゃいけないよね。

え、それでさ、本題なんだけど、
Aってさ、俺のこと好きなの？

え、どういう？
なんで？

Aが揺らした木から、

いつもなら落ちないんだけど動揺してたのもあっておっこちた。

この時、俺のネジはどっか飛んでしまったみたいだ。