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その後、

私がパンツコレクターだとか、
白布がノーパンだとか、

あることないこと先輩たちがはやし立て、
誤解を解くのに昼休みいっぱい使った。


廊下をイケメンにおんぶされて走り抜けたこの気持ち。

私、女子に殺されそうで怖いよ……



1人、放課後窓際でため息をついた。

お母さんが車で迎えに来るまで暇だ。


私が怪我をしてからというもの、みんな気をつかって生徒会の仕事はないし、

美術部に行くのも幽霊部員だから気が引けた。



「どうしたんでゲスか〜?」


背後から赤いツンツンヘアーの天童先輩が声をかけてきた。


「うわっ」


ほんと、この人は気配を消すのが上手。


「ため息なんてついちゃってー


このミラクルボーイが聞いてあげようか?」


この人は不真面目な感じがするけど、
人の秘密を吹聴するような人じゃない。

だから、先輩として好きだ。


それに、もう天童先輩はパンツ骨折事件を知っているのだから、話してもいいかな。



「白布がいろいろ気遣ってくれるのは嬉しいんですけど、

なんか、女子からの目が怖いというか。」


ほおほお、と相槌を打つ先輩に私は続けた。


「今まであんまり関わりなかったのに、いきなりこんなに近くなっちゃって、

変に緊張するっていうか……」



独り言のような話し方だったけど、
そこを上手く汲み取って憶測ってくれるから天童先輩はすごい。



「要するに、


賢二郎のことが好きになりそうで怖い

ってことでゲスね。」


「好きというか、

今のところ白布の印象が


文武両道のすごいヤツ、と
パンツ、なのでなんとも言えないんですよねー」



でも、言われてみれば近頃意識してるのは否定出来ない。


「ところで、天童先輩部活は?」

「あー、


Aちゃんのママがお迎え来たから連れてこうと思って。




ね?賢二郎。」


天童先輩が後ろを向いた。

その視線の先を私も辿ると、白布がいた。

え、待って、聞かれた?


いやいや、大丈夫だよね。
うん。


と思ったのもその一瞬で、



「印象、パンツで悪かったな……」


眉間にシワを寄せながら、私を軽々と持ち上げた。

なんか、このおんぶに慣れた私が悲しい。

松葉杖は天童先輩が持ってくれた。

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設定タグ:白布賢二郎 , 白鳥沢 , ハイキュー   
作品ジャンル:ギャグ
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真冬 - こういう小説はじめてです!ありがとうございました! (2021年7月25日 15時) (レス) id: 77b5772630 (このIDを非表示/違反報告)
- 白布のパンツ発言面白くて好き (2021年5月5日 22時) (レス) id: 0301fd6d5d (このIDを非表示/違反報告)
あめのゆき(プロフ) - 文が丁寧で分かりやすくて、ドキドキしながら読めるのに……『パンツがー』『パンツでー』ってシュール過ぎて面白かったです!! (2021年3月22日 11時) (レス) id: 12b0b9f3ea (このIDを非表示/違反報告)
- すっごいおもしろかったです! (2020年9月29日 16時) (レス) id: 82db78b5ea (このIDを非表示/違反報告)
おかか - めっちゃ面白かったです!恋愛物なのにパンツパンツ言っててツボりましたwwww (2020年7月28日 6時) (レス) id: 0ecde9d0b0 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:アリス | 作成日時:2017年4月4日 21時

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