２年は明日も元気です【白鳥沢】

イケメンコンテスト ページ33

「ところで皆さん。



そろそろフライングのペナルティ飽きてきていませんか？」



どこから取り出したのだろう、サングラスをかけてAが言う。



飽きるとかそういう問題じゃないでしょ。



「最近、マンネリ気味だよね〜」



ピンクの小さなリボンを付けた川西がそう答えた。


「そのリボンどうしたんだよ」


少し焦った様子の瀬見。


「瀬見さんのカバンから見つけました。」



リボンを付けて微笑むイケメン。

そしてドヤ顔。



自分が話していたのを遮られて少し不機嫌なAが言った。



「次からは、負けたチームは


私にイケメンなセリフを言ってもらいます。」



周りの身長からすると小さく見えてしまうので、踏み台の上から声を張っている。



さすがに皆さんもうお分かりですよね。



踏み台。



そう、踏み台。



ピンクのリボンでおめかしした踏み台だ。



「でも、練習の意味も含めてフライングしてるわけだから……」



対抗した大平さん。



「メンタルって、大事だと思いませんか？


試合で、ここぞ！っていう時に
スパン！と自分らしいプレーをするの大事ですよ！
それに、皆さん実力は凄くあります！
その実力を発揮できる努力というものは無駄にはならないと思うんです！」



それらしいことをツラツラと並べて大平さんを誤魔化した。


要は、ワクワクが欲しい源さんだ。


「つくってワクワク最終回からずっとAはああなんです、ごめんなさい。」



事前に白布が監督に謝った。

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