２年は今日も元気です【白鳥沢】

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「Aもマネージャーなんだから仕事しなさい」



小さい方の無表情に頭を小突かれたマネージャー。


「せっかく後輩できたからこき使おうと思ったのに。」



この美少女の性格がわりとゲスいことはバレー部の一般常識だ。



「白布先輩に川西先輩〜……

酷いんですよぅ！ミナモト先輩が仕事しないで全部私に押し付けようとするんです！！」



涙ながらに訴えるギャル。


くっ、バレたか、という表情の美少女。


何も間違ったことは言っていないぞ、この悪女(仮)は。


「俺はAがアナタ様に仕事を押し付けていようとAの味方だから、

俺には期待しない方がいい。」


「俺も、同意見。」



彼女がゲスければ、その仲間達もゲスい。


そう言い残して着替えに行ってしまったから、水道は再び二人っきり。



二人っきりで悪女が使う手段といえばアレだろ。



チキチキチキチキとかいう音を出して刃が出てくる文房具。


それを取り出した菜愛蘭と対峙するA。



「なんだ……このアタシとやろうってのか？」


そう言ってAが取り出したのは、


定規。ｰｰｰrulerｰｰｰ



見つめ合う２人。


先に攻撃を仕掛けるのはどちらか、お互いを牽制し合っている。



やるか、やられるか。


しかし、ドリンクまだかという牛島さんの声が聞こえたので一時休戦。


仕方なく後輩に押し付けずに真面目に仕事をしたA。


「褒めて。」


「は？」



後輩からのお褒めを求めるも撃沈。



「じゃあ、私これ配って来まぁ〜す♥」


と駆け出したギャルの背中を見守った。

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